このコーナーの第2回&特別編でご紹介した和田伸也さんが、日本にとって歴史的な大会である「東京2020パラリンピック」に出場されて、銀メダル、銅メダルのダブル受賞をされました。
帰国後、益々ご活躍の和田さんに、大変ご無理をお願いして、三度、当ホームページに体験記を頂くことが出来ましたので、ここに特別編として2回に亘り掲載を致します。

ロンドンオリンピックのときの和田さん(京都ライトハウスホームページから再掲)

東京2020パラリンピック競技大会に出場して

ライトハウスホームページの読者の皆様、こんにちは。和田伸也(わだ しんや)でございます。私は、全盲のランナーで、パラ陸上選手です。2021年8月24日~9月5日に開催されました東京2020パラリンピック競技大会に、2012年ロンドン大会、2016年リオデジャネイロ大会に続き、3大会連続で出場いたしました。そのご報告をさせていただきたいと思います。

【大会開催を前に】

2020年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、春には大会の1年延期が決定されるという、前代未聞の大会となりました。緊急事態宣言下では、陸上競技場など、いつも使用しているトレーニング施設が閉鎖されたり、各地の練習会が中止となったり、伴走いただく仲間に複数集まっていただけなくなったり、本番に向けたトレーニングを継続していくことが困難な状況もありましたが、様々に工夫し、新たなトレーニングスタイルで乗り切ってきました。協力いただく方を限定せざるを得ない状況の一方、この間で新たな仲間との出会いもあり、順調に強化を進めることができ、各種目、世界ランキング1・2位で本番を無事に迎えることができました。

こんなにランキング上位で迎えられたのは初めてでした。ご協力いただきました皆様に大変感謝しています。

【出場3種目について】

私は、陸上競技の3種目に出場しました。その結果は以下の通りです。

8月27日(金) T11 5000m決勝 15分21秒03 銅メダル

8月30日(月) T11 1500m予選 4分07秒96 組2着で通過 シーズンベスト

8月31日(火) T11 1500m決勝 4分05秒27 銀メダル&日本新&アジア新

9月5日(日) T12マラソン 2時間33分05秒9位 T11パラリンピックレコード

&アジア新

※T11は全盲クラス、T12は弱視クラスのこと。

ガイドランナーを担っていただきましたのは、長谷部 匠(はせべ たくみ)選手と矢嶋謙悟(やじま けんご)選手です。5000mとマラソンは、レース中盤で伴走交代しました。1500mのガイドランナーは、予選と決勝ともに長谷部選手です。最も走力の高い2人です。長谷部選手は、綾部市出身のランナーで、コロナ禍の中、最も一緒にトレーニングいただいた方です。矢嶋選手は、中央発條陸上競技部に所属している現役の実業団選手です。2021年春からチームをあげてご協力いただけることになり、大変力となっていただきました。このお2人の力を借りて、3種目4レースを闘いました。

陸上競技初日の5000mで、ロンドン大会以来の銅メダルに返り咲き、リオデジャネイロ大会で逃したメダルを獲得できました。そのよい流れで、2種目目の1500mでは、今までで最高の銀メダルを獲得できました!ラストスパートで2位争いを征しました!銅メダルのロシア人選手とは、0.28秒差のデットヒートでした。

今持てる力をすべて発揮して、複数メダルを獲得できるという、これまでで最高の結果を残すことができました。最終日のマラソンまでしっかりと走り切ることができ、マラソンでも記録更新し、もう何も言うことのないほどの結果を残すことができました。

自国開催という地の利を活かして、大会期間中、何不自由なく過ごせたのもよかったです。食事面など、サポート体制も整えていただき、体調も絶好調で挑むことができました。ガイドランナーの二人とも力をあわせ、レースに向けた準備も、考えられることはすべてやり切れたのがよかったなと思っています。

【大会を終えて】

私の競技人生で最も重要視していました今大会で、最高のパフォーマンスを発揮し、上記のような最高の結果を残すことができました。今までの国際大会の中で、最もリラックスして、心身ともによい状態で挑めました。コロナ禍の中、大会運営に携わっていただきました関係者の皆様、ボランティアの皆様、ご支援・ご声援

いただきましたすべての皆様に大変感謝申し上げます。ありがとうございました。

また次の目標へ向かって、着実に進んでいきたいと思っています。2024年パリ大会も目指します。更に競技力向上していき、世界一を目指したいと思っています。

今後も引き続き日々のトレーニングに精進してまいりますので、今後ともご支援・ご声援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

後半は、ホームページ担当者からの独自インタビューです。