目が見えないとは、どういうことでしょう? 私達人間は、あらゆる情報の約80%を視力から得ていると言われています。もしあなたがその視力を失ったとしたら…。見えない・見えにくいことを、一緒に考えてみましょう。

朝、目覚めてから、夜眠るまで、ご自分の日常生活を考えてみてください。見えなければ、何気ない日常の動作が難しく感じることでしょう。歯を磨く、食事をとる、新聞を見る、テレビを見るなど例を挙げだしたらキリがありません。

イメージ画像:食事の風景視覚障害というと、まったく見えないことを想像された方も多いのではないでしょうか。しかし、視覚障害といってもすべての皆さんが見えない方ではありません。視覚障害者といわれる半数近くは、まったく見えないか光の明暗だけがわかる「全盲」の方で、後は少し見えますが日常生活に支障が生じている「弱視(ロービジョン)」の方なのです。

目が見えにくいと言っても、いろいろな見えにくさがあります。それぞれは単に見えにくいだけではなく、それぞれの「見えにくさ」があり、それぞれの「むずかしさ」があります。いくつか代表的なものをご紹介しましょう。

画像:例:晴眼者の視覚で見たライトハウスの看板。くっきりと見える
通常
画像:例:白内障の見え方。ぼんやりと霞のかかった見え方
ぼんやりとしか見えない
画像:例:視野狭窄の見え方
見える範囲が狭い
画像:例:真ん中だけ見ることのできない視界
中心だけが見えない
画像:例:やはり霞かかった様子だが、ぼけているのではなく、白くモヤがかかった見え方
白くモヤがかかる