マイナンバーカード

 先月の初旬、マイナンバーカードの交付申請書が届いた。たしかに、テレビでもインターネットでも町内の回覧板でも“最大2万円分もらえるマイナポイント第2弾実施中!”と、よく宣伝が流れていた。封筒の裏にはうっすらとだが、「マイナンバーカード こーふしんせいしょ」と点字で印刷されている。これまでもポイントがどう、というキャンペーンもあったし、なんだかんだとカードを作る機会はあったが、身分証明書が何枚も増えてもなぁ…と、いまひとつ気が進まなかった。

 ところが。今年、父が亡くなった関係で様々な手続きを行うにあたり、意外と役に立ったのがマイナンバーカード。いつの間にやら父と母はカードを作成しており、母の身分証明書として大いに役立ったのだ。運転免許証やパスポートもない母にしてみると、顔写真付きの身分証明書にはうってつけ。「何か身分を証明できるものは…」と聞かれても、スッとカードを出せば「あっ、はいはい」ともう、黄門様の印籠状態である。
 我が家の一部は「いずれ保険証にもなるやろうから」と、知っていたのか知らぬのか、そんな話が出る前からさっさとカードを作りに行った。その後、ポイントが云々、今回も第2弾でポイントが、となると「え? もしかして損してる??」ともつぶやいていたが…。

 申請書を見ると、記入する必要があるのは電話番号と申請日、申請者氏名。あとは、発行を希望しない電子証明書(2種類)がある場合と、氏名の点字表記を希望する場合は約3ミリ四方の小さいチェックボックスを塗りつぶす必要がある。申請書が届いたところで、視覚障害者にはなかなか厳しいやろう…。WEBでも申請可能!ともあるが、みんながみんな、パソコンを使える訳でもない。
 京都市ではカードの出張申請も行っており、区役所やショッピングセンターなど、さまざまなところで申請できる(※会場や日時は限定されています)。
 ポイントをあてにするなら、期限は今月末。さて、私はどうしようかなあ。

(はなのぼう9月号より)