夏至を迎えた6月21日から22日にかけて、標記大会が下関市において多くの関係者の参加のもと盛大に開催されました。

初日の研修会では、明治維新発祥の地・下関にちなんだ講演に続き、竹下日盲連会長から視覚障害者の教育・職業・福祉の変遷と今後のあり方について講演があり、その本質に迫る示唆に富んだ内容から、改めて視覚障害者支援につながる方向を学びました。

二日目は厚労省から国の障害保健福祉施策の動向に関し、その見直しの内容と論点について解説があり、これからの施策のポイントをうかがいました。

また「大会アピール」として、社会福祉法人の制度改革に沿った運営の透明性の確保、時代の変遷に応じた取組の見直しなど、改革に向けた意思確認と日盲社協各部門の一層の連帯等が、12項目の各部会要望からなる「決議文」と合わせて、採択されました。(情報サービス部門は『点訳音訳者養成事業の必須事業化』と『職員定数増』を要望)

関門海峡に臨む会場からは、源平の争いに決着がついた壇ノ浦が望めます。

ここを見下ろすように建つ赤間神宮は、この戦いで波の下の都に消えた安徳天皇や平家一門を祀り、また「耳なし芳一」の舞台にもなったところです。なにやら不吉なパワーが満ちている気がしますが、どっこい、開運や安産にご利益があるとか。平氏が滅亡したことで源氏の武家政権がスタートした、耳を無くしたことで琵琶奏者として名声が高まったなど、変革の地という発想が、こうしたご利益信仰に結びついているのかもしれません。

そんな地縁をもつ街で開かれた本大会。日盲社協が進めるさまざまな政策の変革にもつなげていきたいものです。

(五十嵐 幸夫)