視覚障害者のために、NTTが3年ごとに更新している、点字で記された電話帳の京都府内の最新版が、視覚障害者の団体である京視協に贈呈されました。

贈呈式は29日午後、京都ライトハウスで行われました。はじめに、NTT西日本京都支店の佐々木康之支店長があいさつされ、「最近はスマートフォンなどが普及してはいるものの、一番シンプルに調べられるのは、電話帳だと思うので、大いに活用していただきたいです」と述べられました。

そして、京視協の藤原健司副会長に、点字電話帳と、視力が低い人のために文字が大きく記された電話帳を、それぞれ1550部ずつ贈呈されました。電話帳は、京都府版と京都市版に分かれていて、行政機関や医療機関など合わせて1000件以上の電話番号が掲載されています。

*
(写真 佐々木支店長が藤原副会長に電話帳を手渡されるところ)

藤原副会長は、「電話帳というかたちでまとめてあると、必要な情報がすぐに分かり、とても便利です。大切に使いたいと思います」と感謝の気持ちを話されました。

この電話帳の製作は、京都ライトハウスの製作センターで行われ、贈呈式には関係職員も立ち会いました。この模様は、NHKが取材にこられ、夕方のニュースなどで放映されました。

贈られた電話帳は、今後、福祉施設に置かれたり、要望があった視覚障害者に配られたりする予定です。

*
(写真 NHKのスタッフさんが丁寧に資料を並べているところ)

NHKの取材班の方が、カメラの前に電話帳を開き、熱心に撮影されている姿が印象に残りました。白い紙に白い点を映すことに苦心なされていたようです。おかげさまで、夕方のニュースで、綺麗な点字のポツポツがお茶の間で放映されたことが、製作に携わった人間としては大変うれしく思いました。一冊一冊、一点一点を大切に作りました。どこかで視覚障害の方にこの電話帳がお役に立てることを願っています。

(製作センター 黒田)