昨年秋、皆さまのご協力のもと実施した「利用者アンケート」について、調査結果の全体像をご報告いたします。(アンケートにご参加いただけなかった皆さま、何とぞご容赦願います。)

今回のアンケートは、いわゆる「差別解消法」の4月施行、マラケシュ条約の批准への動き、さらには情報機器の技術革新が相まって、視覚に障害がある方などへの情報提供環境が新たな時代を迎えるにあたり、今後の事業展開の基礎資料とするため、情報ステーションの現在および今後のサービスについて、ご意見ご希望をお尋ねしたものでございます。

いただいた回答を集約した結果、『新たなサービスより、今のサービスをより確実に、よりスピーディに、そしてより多くの人へ広がりを望む』というお声が多いことがわかりました。

こうしたお声は、高年代の方々の回答に多く見られ、また今回の回答者に占める高年代の方々の割合が高かったことも要因と考えられますが、こうしたお声が多かったのは、私どもがこれまで十分な情報提供ができていなかったために新たな要望をいただくことにつながらなかったのではと捉えると、私どもの責任は大きいと考えねばなりません。

さらに今回のアンケートでは、職員の仕事ぶりへの厳しいご指摘や、音声資料ばかり注目せず点字資料にも力を入れるようにとのご意見など、足下を固めよといったお声も数々いただき、改めて気持ちを引き締めているところでございます。

今回のアンケートを受け、直ちに始めますという事業案を提示できる段階には至っておりませんが、集計結果を踏まえ、またご意見ご希望の一つ一つを真摯に受け止め、今後の事業に反映させていくことが、次の時代のサービスにつながるものと考えております。

以上、アンケート結果の全体像と私どもの今後の姿勢について、ご報告いたします。

(五十嵐 幸夫)