突然の真夏日や猛暑日の襲来に、体は準備不足で戸惑うわ、暑さに対する我が家のもろさも露呈するわで先が少々思いやられましたが、ニュースで北海道が猛暑だと聞き、この夏もどうなることやらと心配が深まりました。皆さんのところはいかがですか。夏は蒸し暑く、冬は底冷えするといわれる京都市ですが、北の方と南の方ではかなり温度差があり、雪の積もり方も違います。私の住んでいる南区は特に暑いと感じる一方、ライトハウスから1kmほど北の鷹峯に住んでいた友人は、「夏でも冷房はほとんど要らないし、窓を開けていると寒くて目が覚める」と夢のような話をしていました。

 さて、京都ライトハウスには、①視覚障害関係の様々な資料、②鳥居先生が残された資料や遺品、③京都府立医科大学の助手として長年活躍された谷田亭造氏が収集された三療関係の古書など、貴重な資料がたくさん残されています。昨年、鳥居先生の遺品を整理していたところ「敵機爆音集」というSP盤のレコードが見つかり、マスコミで大きな話題となりました。また、3年前に京都ライトハウスは創立50周年を迎えましたが、その際も資料の大切さを痛感しました。

 本館内に記念室と資料室を兼ねたような部屋があれば良かったのですが、諸事業でびっしり使っているため、現在は2階会議室と3階書庫の2ヶ所に保存しています。「愛の鉛筆運動」の鉛筆や鳥居先生のお父さんが失明のいきさつを綴られた明治30年の日誌など、これらは将来にわたって散逸させてはいけないものです。情報部門の職員が中心となり、資料や遺品の所在を共有するとともに、資料の重要性を認識するため、全国的にご活躍中の岸先生に講師をお願いして研修を行いました。

 これから図書にとって大敵の季節となりますが、昨年は地下書庫の環境改善の一環として、朝・昼・夕の環境監視や終日の除湿器の運転などに取り組み、一定の成果を上げることができました。図書をお届けする際には状態を確認していますが、万が一具合の悪そうな図書がありましたら、ご連絡いただきますようお願いいたします。(田中 正和)