はなのぼう 2011年04月20日号
東日本大震災と支援の取り組み

 4月は桜が満開となり、そこここで賑やかになる季節ですが、今年ばかりは東日本大震災の影響で、日本列島は悲しみに包まれています。被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。

 被災地の3県には、点字図書館が3施設、盲老人ホームが7施設あります。岩手県立視聴覚障がい者情報センター(盛岡市)では、利用者・奉仕員・登録者等の安否確認を行っておられるのと、4月1日から日中業務を再開されたようです。宮城県視覚障害者情報センター(仙台市)では、書架の転倒・図書類の落下等の被害がありましたが、4月より順次業務を再開されているようです。福島県点字図書館(福島市)では、利用者・奉仕員の安否確認を行っておられるのと、業務も再開されているとのことです。一方、盲老人ホームでは、仙台市の「杜の里」の1階に津波が押し寄せ、大きな被害を受けられたようです。その他の仙台市の1ヶ所、大船渡市の3ヶ所、名取市の2ヶ所については、幸い津波による被害はなかったと聞いています。

 阪神大震災では、街の様子が変わって動けなかったという視覚障害の方がたくさんおられました。今回は、大津波が地震以上の大きな被害をもたらしましたが、一人でも多くの方が無事であることを願うばかりです。

 日本盲人会連合、日本盲人社会福祉施設協議会、全国盲学校長会で組織する日本盲人福祉委員会では、「災害対策本部」を設置して支援に取り組みつつあります。京都ライトハウスも、京都府視覚障害者協会と共に義援金を募っています。支援の手が一日でも早く行き届くようにしなければと思っています。

 大災害では、先ずともに助け合うことが大事です。いつ・どこで災害が起こるか分かりません。非常時の備えと近所づきあいを大切にしたいものです。(田中 正和)