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「雨上がってよかったね~」3月2日(日)朝の挨拶はこの言葉から始まりました。

前日夜中まで降っていた強い雨もやみ、すがすがしい空気の中第31回視覚障害者京都マラソン大会が京都市西京極総合運動公園で行われました。

昨年の30回という節目から1年目の今大会は、遠方では東は東京から西は長崎まで、年齢は12歳から77歳の方まで142名の幅広い層のランナーがエントリーされました。昨年に引き続き招待選手として、パラリンピックでも活躍された和田伸也選手、福原良英選手にご参加いただき、また特別応援ゲストとして女子プロ野球選手の皆さんにも伴走をしていただきました。

まず初めに、受付ではランナーの皆さんの意気込みのある表情から、この大会を楽しみにしていただいていることを実感しました。その後ウォ―ミングアップを終えてスタート!「走る」ということは、シンプルですが自分との戦いになります。そんな懸命な姿からは見ている方々にも想いが伝わり、力のこもった声援が飛んでいました。

そして、このマラソンになくてはならないのが伴走者の存在です。長年伴走をしている方、初めて伴走を体験する高校生にも参加していただいています。ペアになり一本のタスキでお互いのペースを伝え合い、きっと走っているもの同士でしか分からない「呼吸」があるのだろうと想像します。中には2年ぶりに一緒に走ったという方たちもおられて、このマラソン大会ならではの楽しみではと思いました。

走り終えてからの晴れ晴れとした笑顔には充実感があふれ、おうどんや豚汁コーナーに座りながら、リラックスムードで語り合う皆さんを少し早めの春の日差しが包みました。

何から何まで手作りのこの大会は人海戦術の賜物です。スタッフ、ボランティアの皆さんを含む総勢約1000名のご尽力、ご協力のおかげを持ちまして、無事に終えることができました。ご協力いただいた全ての皆様、本当にありがとうございました。

情報製作センター 小山佳代