10月4日(日)に「視覚障害者の交通安全を考える府・市民のつどい」として第43回白杖安全デーの集会を京都ライトハウスの4階ホールにて、京都府・京都市をはじめ京都府会議員・京都市会議員や関係機関の代表の方々を来賓にお招きし、視覚障害者当事者など総勢180名の参加の下に開催しました。

まず、3名の視覚障害者から実感のこもった切実な訴えがありました。鳥居寮で歩行訓練などを受けて現在は三療の資格をとるために勉強しているHさんは「自分も少し前まで自転車を放置していた同じ晴眼者だったので決して偉そうにいえる立場ではありませんが、自転車のスポークに挟まって何度も杖を折ってしまい、ひやひやしながら歩いています。たとえ目が悪くても社会で役立ちたい。白杖歩行といえども胸を張って背筋を伸ばしてかっこよく歩きたいじゃないですか。みなさんがそのためにちょっと気をつけてもらえば非常に助かります」と話してくれました。

続いては京都市の自転車政策課から京都市の放置自転車対策をJR二条駅前での取り組みを例に具体的な助成制度の活用などを示しながらの報告がありました。

今回、サブタイトルは「気づいてね。その自転車がとおせんぼ。」と、昨年に引き続き自転車をテーマに、この集会に向けて各種の取り組みを行いました。京都府警本部、所轄警察署にご協力をいただき、児童館や府立高校、小学生対象の交通安全教室、秋の全国交通安全運動に合わせた地域の啓発活動など5ヵ所の会場に、当実行委員会のメンバーと京都府視覚障害者協会の会員さんとで出かけ、アピールしてきました。また、それらの活動を子どもたちに親しんでもらえるように紙芝居をつくりました。たのしみながら視覚障害者の交通安全の理解を深めてもらえる効果がありました。さらにこの訴えが一時のものに終わらないようにとおしゃれな啓発用のポスターも作製しました。これらの紹介も集会のなかで行いました。

最後に北村裕喜子実行委員長から「安心して歩ける、それを日々の生活の中でひしひしと感じている私たちだからこそが、府市民に訴えていかなければと思います。自転車は怖い思いをしていますが、決して排除するのではなく共存していきたいと望み、皆さんに訴えていきたいと思います」と結びました。

なおこれは京都ライトハウスと社団法人京都府視覚障害者協会、財団法人関西盲導犬協会、社会福祉法人紫野福祉センターの4団体共催で毎年実施しております。