点字の父 ルイ・ブライユの生誕200年

 2008年11月22日の土曜日、京都ライトハウスの4階で「KYO の点字フェスタ2008」を開催いたしました。これは世界の点字を考案したルイ・ブライユが1809年1月4日に生まれたのを記念して、点字を触読する人も点訳するボランティアも、みんなで「点字」の素晴らしさを感じていただくための催しでした。延べ120名のみなさまにご参加いただき、あらためて点字の持つ意義とすばらしさを感じ取ることができました。

楽しかった「点字のメ書き大レース」と「点字のクイズ」

 点字をいかに速く多く書くかの「メ書き大レース」は、2分間という短い間にどれだけ点で埋められるかを競い、初めての方もベテランの方も、息詰まる2分間、点筆の音がホール内に響きわたりました。「点字おもしろクイズ」はルイ・ブライユや点字にまつわるまともな問題から珍問まで、大いに盛り上がりました。また、点字に初めて触れる方を対象とした「点字ミニ講座」も実施いたしました。

ソプラノの美しい歌声に魅了

 記念コンサートでは、「楽しい歌、懐かしい歌とともに」と題して、ソプラノの北村多恵さんをお招きしました。「村祭り」「もみじ」といった懐かしい唱歌やイギリス民謡などの他にも、ミュージック・ソー(のこぎりの楽器)もあって楽しい時間を過ごし、最後は「ふるさと」の全員合唱で、会場全体が一つになることができた素晴らしいコンサートでした。

点字の獲得が光の獲得


藤野高明氏の記念講演に聴き入るみなさん

 記念講演は、元・大阪市立盲学校教諭の藤野高明さんをお招きし、「人生を切り開いた点字との出会い」のご講演をいただきました。不発弾によって光と手を奪われ、唇で点字を読み取って、一つ一つ乗り越えて行かれた藤野さんは、20歳まで教育を受ける権利を奪われた怒りを教職への強い思いへと情熱を傾けていかれました。生き生きと、そしてユーモアを交えながらの説得力のあるお話に、会場全体がぐいぐいと引き込まれていきました。

点字は視覚障害者のすばらしい文化


点字関連器具、点字のついた日用品などの展示

 ホールの後方では、点字器や点字タイプライター、点字の付いたさまざまな日用品やてすりなどの展示も行い、多くの品物に実際に触っていただきました。これからも点字の文化がもっともっと拡がることを願っています。

 今回ご参加いただきましたみなさん、そしてご協力いただきましたボランティアのみなさん、ほんとうにありがとうございました。