京都ライトハウスでは、新館建設に備え、誰もが安心、安全に使える施設づくりを目指して「ユニバーサルデザインの建物づくり」と取り組んできました。竣工から5年目を迎えた現在、いろんな声に耳を傾けながら、新たな試みにチャレンジしています。

 今回は、1階トイレの個室内での音声案内装置を配置した実証実験に取り組んでいます。既に7月から実施しており、皆さんへのご周知が少し遅れてしまいましたが、10月末までの予定で継続します。

 一般にトイレ内の移動介助には異性介助を含めて一定の限界もあるところから、慣れない場所でのトイレ使用には不便・不都合を感じられておられる方々も多いことかと思います。トイレ内の手洗いや便房内の洋式、和式の別、ペーパーホルダーの位置が分からない、特に水洗ボタンの場所や操作方法を確認するにあたっては、それらの機種やメーカーによってもかなり異なり、人知れず不便や不安を強く感じる場面の一つです。

 そこで、(株)サン工芸からの提案を受けて「多目的公衆便所(誰でもトイレ)」の実証実験に取り組むこととしました。

 案内装置は2タイプあり、一つは、便房内に設置し入室した際、人感センサーによる音声情報案内がされ、詳細説明の必要な場合には再度ボタンを押せば更に説明案内を繰り返すようになっています。もう一つは扉内側の横、左上部にあり、情報が必要な時だけボタンを押すと案内が流れます。

 この装置は私たち視覚障害者の要望で開発された製品で、今年5月に新設移転した日本盲人福祉センター(東京都新宿区西早稲田)内の全トイレに設置されているものです。

 一度ご体験いただき、ご感想やご意見を法人事務所までお寄せいただければ幸いです。