「乗りたいバスがいまどこを走っているかが電話で分かる」というのは言うまでもなく便利です。特に視覚障害者にとっては、近づいてくるバスが自分の乗りたいバスかどうかすら分かりませんので、ずっと緊張したままでバスを待っています。ですから、携帯電話をかけるだけで自分の乗るバスが二つ前の停留所まできている、などと分かるのは本当に便利です。

 その電話番号は 075-326-3116、こんな便利なシステムが京都市で実験的に運用されていることを利用者の方から教えていただきました。

 電話をかけると、「ご利用になる停留所または系統番号をおっしゃってください。」と女性の声。

 「千本北大路」と言うと自動的に音声認識をして、「千本北大路でよろしいですか」と確認されます。「はい」と応えたあと、次のように会話が続きます。「降りられる停留所をおっしゃってください」「北大路駅です」「地下鉄北大路駅でよろしいですか」「はい」「地下鉄北大路駅の最寄りの停留所は北大路駅バスターミナルです。」…「206系統は四つ前の千本今出川を出ました」

 このように、音声で応答してくれます。ただし、残念ながら3月にできたばかりの「ライトハウス前」バス停は登録されていませんでした。

 停留所によってはバスが近づくと「まもなく206号が来ます」などの音声案内もあったりしますがよく聞こえないこともしばしばであり、携帯電話でいつでも確認ができるこのシステムを晴盲問わずどんどん利用するとともに声をあげて、その便利さを伝えましょう。いまのところ来年の3月までとされている実験を継続し、できれば京都市交通局のサービスに組み込んでもらえるように働きかけていくことが必要です。なお、一般向けのサービスですので、晴眼者ももちろん利用できます。(加藤俊和)