音声デイジー、中のケースを変えてみました

 かれこれ20年ほど前になるだろうか。最初のデイジー再生機・TK-300という機器は、CDがキャディーケースというものに入っており、このケースごと機器の中に入れて内容を聞いた。次に登場したのがPTR1という再生機。これはCDそのものを入れて聞くため、開けなくても良かったキャディーケースからCDを取り出す必要がある。当時、当館は利用者のニーズに合わせてケースの入れ替えを行った。TK-300の時代をご存知ない方も増え、プラスチックケースの方が利用しやすい、と考えたからだ。
 そして現在。プラスチックは環境に影響し、レジ袋も有料となる時代。利用を繰り返すうちにケースは割れたり欠けたりすることがあり、怪我のもとになる。まずは安全面、次に使い勝手、そして経済面を考え、他の図書館でもよく利用されている不織布素材のケースについて利用者30名ほどに伺ったところ、プラスチックケースへのこだわりは特にみられなかった。
 そこで試しに今月ご紹介、新刊のデイジー図書を不織布素材のケースに変えてみました。デイジーの外ケースを開けると、中に不織布ケース入りのCDがあります。そして今回買ってみたこの不織布ケースが、やや曲者。CDの真ん中の穴に指を入れて取り出そうとすると、ややひっかかりを感じますが、ケースの端っこをつまむと上手く取り出せます。入れる時はクッ!と入れてください。もしも破れてしまったら、ご連絡いただけますとありがたいです(お咎めはしません)。不織布ケースについては、ご利用の際にサービス担当からお伺いすることもあるかと思います。その際はぜひご意見をお聞かせください。
 最後に、お返しいただく時。サービス担当一同「不織布をケースの右側に入れたらピッタリ!やな」「入れにくいやろか…」。悩んでいても仕方がない。視覚障害職員に「どう?」と手に取ってもらった。「ああ、なるほど。こうやって~」と、不織布にCDを入れてケースにしまう際、底側ではなく蓋側に入れて、二ヶ所のツメを閉じたではないか! それはそれは、ごく自然な手付きで。「蓋側に入れた方が、すんなり入りましたからね~」。
餅は餅屋(?)、やはり実際に利用する視覚障害当事者に聞いてみるのが一番。人から学ぶ大切さと、目からうろこなひとコマだった。

(はなのぼう11月号より)