新たな出会い
公開
先月のこのコーナーの締めくくり、「新たな知識や楽しみと出会い…」にまつわる話。
最近はパソコンやスマホでの検索・購入の傾向により、AIがその人に合った、その人が好みそうな商品などをお薦めしてくれる。一方、これとは逆のサービス、つまり自分では選ばないであろうジャンルの商品を提示してくれる会社もあるという。それまでは特に興味のなかったジャンルの本なども、テレビやラジオで見聞きして少し気になったり、家族や友人から勧められたり…。そんな本こそ意外と面白かったり、それまでの自分の固定観念を覆すような、予期せぬ偶然の出会いだったりする。
職員からお薦めする本も、当たり外れはあるかもしれない。かく言う私も過去に「読んでみたけどあの本、もひとつやったわー」とバッサリ斬られたこともあった。しかし人の価値観、読者の感想や批評はそれぞれ違って当たり前。「あらま、そうでしたかー」で終わり、互いに引きずらず「次、どうしましょう?」「そやなぁ…」と前へ進む。どちらか片方の主張を押しつけるのではなく、双方の思いを受けとめる関係性が心地よかったのを覚えている。今思えば、お互い自然に“多様性の受容”ができていたのだろう。
少し話は逸れたが、約15年前、自分の使っていた携帯電話(いわゆるガラケー)が周波数の再編により使えなくなる、という旨のお知らせがあったのを機に、スマートフォン(スマホ)に切り替えた。いざ切り替えの際は、使い勝手の良さに「やっぱりガラケーにしよか…」と迷っていたが、ほんの少しのスマホへの憧れもあり、ええい、と決心。最初は店員さんに手取り足取り教えていただいたが、ガラケーとはまた違う新たな機能性に面白味を見いだしていた。
年齢を重ねると、新しいものに出会うことに対して億劫になる傾向もある。しかし、どうせなら新しいもの、これまでと違うものに出会うことを「楽しみ」と捉える方がお得なんじゃないか。そう思う今日この頃だった。
(はなのぼう2月号より)
