5月29日、訓練体験は初めてという方21名と視覚リハに関わる支援者の方6名をお迎えし、鳥居寮オープンデーを開催しました。点字、パソコン、アイフォン・アイパッド、歩行といった通常訓練の中からご希望の科目を体験されました。白杖は持っていても訓練は受けたことがない方、点字に興味はあるけど体験はしたことがない方、アイフォンは持っているけどできることを増やしたい方、アイパッドの拡大ってどれくらい自分に活用できるのかなど、様々なニーズの中から少しずつ体験されました。

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(iPadで白黒反転および拡大して、パンフレットを読んでいる参加者さん)

男女共に興味が高かったのは「暮らしの工夫あれこれサロン」です。前半は、調理・洗濯・掃除などに便利なグッズをご紹介し、実際に触っていただきました。お隣さんどうしで丁寧にグッズの説明を連携されたり、熱心に使用法のコツを質問されたりとにぎやかなひとときでした。後半のサロンでは、お困りごとや工夫などをご見学者さまと訓練生さんが出し合い、交流されました。

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(教室にたくさんの参加者さんが集まっています。職員が便利なグッズを手に持ち、説明しています)
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(洗濯の時に迷子になりやすい靴下は、3つの仕切りで分かれた洗濯ネットやクリップを活用)

また、12名の方が「見えない・見えにくい方のための身だしなみメイクセミナー」を受講され、スキンケアとポイントメイクの技法を実習されました。資生堂スタッフさんが言葉と触覚を通じて丁寧に説明され、一人でメイクできるようになるための反復練習CDとメイク用品の区別に活用できる点字シールのお土産もありました。「あきらめていたメイクだけど指でつけるクリームアイシャドウなら自分でもできそう」、「自分なりの工夫を確認してもらえたり、新しいコツをゲットできた」、「色のイメージにつながる美しい表現に心がワクワクした」、「死ぬまでメイクしていきたい」など女子力アップへの期待満載コメントがあふれ、会場は興奮ムードに包まれました。メイク時に活用できるロービジョンエイドとして拡大読書器や高倍率の鏡、100円均一の鏡もご紹介させていただきました。

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(眉の上に左手の指をあててガイドにします。そこからはみ出ないよう、右手に持ったペンシルで眉を描く参加者さん)
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(スタッフさんが、参加者の手をとり、パフでファンデーションを伸ばす力加減や範囲を教えてくれます)

ご参加の皆さまそれぞれの思いを拝聴でき、職員一同感謝しております。遠路ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

(鳥居寮 石川佳子)