普段の点字訓練の番外編として「点字サロン」を実施しました。今回のテーマは「点図をさわる」。訓練生14 名、ボランティアさん4名、職員4名がグループに分かれていろんな図に触れました。外出先で点図に触れたことはあるけれどよくわからない、エレベータや手すりに点字があるのはわかるけどうまく読めないなどの声は、普段からよくきかれます。そこで、机の上でじっくりいろんな図に触ってみました。職員から点図を読むコツの説明の後、親しみのあるライトハウス館内の案内図から挑戦です。上が北、玄関や階段の位置など、わかりやすい起点をヒントに案内図の中を探検しました。

いつも利用している場所の大きさを確認したり、利用したことのない部屋の名前を見つけられた方もおられました。知っている場所だからなんとなくわかる人、毎週利用していてもさっぱりイメージできない人、ボランティアさんにヒントをもらいながらにぎやかに体験できました。また、ドット・テイラーのデザイン画を図と点字の両方からイメージして楽しみました。さらに応用編として、某市役所の案内図を机の上で触りました。普段は壁にある点図、壁面だからわからないけれど、机の上なら読めるかもしれないという挑戦です。凡例を読み、各場所の名称を読もうとするのですが、慣れた紙の感触とは異なり、やはり机の上でも難しいという声が聞くかれました。今回のサロン以降、ハウス1階に設置されている案内図に挑戦された方もおられました。「今、点字の訓練を受けているけれど外出先で活用できるにはまだ遠い、でも、がんばる」という声もありました。これからも点字を暮らしの中で活用していくヒントとして、言葉だけでなく図やデザインに触れ、「さわることでわかる」体験の場を提供していきたいと思います。

(鳥居寮 石川 佳子)