7月に神奈川の障害者施設で起きた痛ましい殺傷事件は、全国の福祉に携わる関係者に衝撃を与え、福祉施設での防犯対策が急がれています。オープンして間もないライトハウス朱雀では、8月31日(水)に中京警察署の協力を得て、1階の交流スペースを利用して不審者対応訓練をしました。
当日はライトハウスの各事業所の職員だけでなく、地域の福祉関係の事業所からも多くの方が見学に来られ、新聞社の取材もあり、注目の高さを感じました。

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写真は警察官が不審者に扮して受付に現れ、事務員が対応している様子。

警察官が扮した不審者が受付に現れ、受付での対応を不満に感じて突如包丁を振り回すという想定で、居合わせた職員が駆けつけ、刺又や椅子を使いながら不審者を取り押さえたり、館内放送で警戒を呼び掛けたりと、緊張感あふれる中で訓練が行われました。

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写真は職員3名が椅子や刺又を使って警察官が扮した不審者を取り押さえようとしている様子。

私も犯人を取り押さえ役として参加させて頂きましたが、犯人との距離感や刺又の使い方等、想定していたこととは異なり、戸惑ってばかりでした。また、実際の訓練時間は数分間でしたが、非常に長く感じられました。

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写真は中京署警察署の方が不審者役の警察官をうつ伏せにして取り押さえ方を実演されている様子。

終了後、中京警察署の方から刺又や椅子等、道具の使用方法や不審者の取り押さえ方について実演で説明を受け、110番音声は小さな声でも拾うので速やかに通報を行う、出来るだけ複数の職員で対応する、日中だけでなく、職員が少ない夜間帯の防犯対策を練っておいた方が良い、などとアドバイスをいただきました。

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こちらの写真は椅子を使用した場合の取り押さえ方の実演。

ライトハウス朱雀は1階に喫茶交流スペースを設け、利用者だけでなく、地域住民の方にも開かれた場所を目指しています。地域に開放しつつも、より高度なセキュリティ対策を講じるのは相反することで、簡単ではありません。しかし神奈川での事件で亡くなられた方の犠牲を無駄にしない為にも、ライトハウスの職員はこの課題に向き合っていきたいと思います。

(ケアプランセンターライトハウス朱雀 長谷川源)