この大会は、9月9日〜10日の二日間、東京のグランドヒル市ヶ谷で開催され、京都からは職員3人と受賞ボランティアのお2人が参加した。

全体では200名を超える参加で、節目を祝う盛大な大会となった。

 日盲社協が産声を上げたのは1953年9月のことで、京都ライトハウスはまだ誕生していなかった。設立の目的は、視覚障害者福祉の発展と施設間の親睦と交流を深めるためで、日本ライトハウスの創設者・岩橋武夫氏の提唱で結成された。当初は25施設くらいだったが、今日では200余の視覚障害者施設が加盟する大きな組織に発展してきた。

 京都でも全国大会を2回主管したが、その頃に比べると点字図書館や盲養護など施設種別ごとの活動が活発となり、施設種別を超えた日盲社協の役割が問われるようになってきた。また、目まぐるしく変わる社会福祉の制度変更に流され、日盲社協として守るべきものを明確にできず、結果的に中途視覚障害者の更生援護施設の相次ぐ後退の防波堤になれなかったのではないかと思っている。

 記念大会を迎えるにあたって、加盟施設の職員に対してアンケートが実施された。それによると、日盲社協には「福祉の向上や制度の改善に取り組んでほしい」という要望が多く寄せられたようだ。60周年の記念大会では、日本盲人会連合の竹下義樹会長より「ともに頑張ろう」とエールが送られた。一人ひとりの視覚障害者や各施設も多くの課題が山積している。60年の実績と経験、200余の施設の期待を足場に、利用者団体と連携して頑張らねばと思っている。(田中 正和)