点字京都 2018年8月号より抜粋

あの戦後の混乱期(1947年)、母おさきは、ビルマ(現ミャンマー)から生き残って帰ってきた父との間に私を産みました。障害者に対する偏見が強かった中、母は目の見えない私の手をとって、盲学校そしてライトハウスへといざなってくれました。貧しい生活を顧みず、音楽大学に行きたいという私の願いも受け入れてくれました。
ずっと苦労の連続だった母の人生でしたが、ようやく私が結婚し、東京での演奏会も成功させた頃、安心したのか受け入れられなかったのか私にはわかりませんが、母の身に認知症がやってまいりました。
幸い「認知症の人と家族の会」や特別養護老人ホーム「原谷こぶしの里」の皆さまに助けていただき、私は社会的な活動と並行して琴を弾き続けて来られました。そして今年は、亡くなった母の13回忌を迎えます。
偶然ながら、その間お世話になった早川一光(はやかわ かずてる)先生と三宅貴夫(みやけ よしお)先生が今年相次いで亡くなられました。三宅先生が亡くなられた年齢まであと3年となった私。残された人生、仲間とのきずなを大切にしながら、ささやかではあっても、社会貢献とくに人権と平和を守る活動を続けてまいりたいと存じます。〈梶 寿美子(かじ すみこ)〉

日時

10月6日(土)13時30分開演(開場13時)

会場

京都市醍醐交流会館(地下鉄東西線「醍醐駅」直結 パセオ・ダイゴロー西館2階)

内容

第1部 頑張ったね、お母さん

  • 絵本朗読と演奏「ばあばは、だいじょうぶ(文:楠 章子(くすのき あきこ)、絵:いしい つとむ)」
  • 宮城野 野村 正峰(のむら せいほう)
  • 谷間の白百合 坂本 勉(さかもと つとむ)

第2部 京都ライトハウスからのお願い

第3部 母に贈るコンサート~天国の母さんへ

  • 母が喜んでくれた曲そしてデイサービスや老人ホームで演奏した曲
  • 月に寄する三章 森岡 章(もりおか あきら)
  • 夕やけ小やけ、ふるさと など

演奏者

梶寿美子と琴アンサンブルプリマルーチェ

ゲスト

岡田 道明(おかだ みちあき)(尺八奏者)

司会

プリマルーチェとその仲間達

主催

琴アンサンブルプリマルーチェ

チケット

2,000円(収益金は、ライトハウスに寄付します)
ライトハウス事務所にて販売しています
(電話 075-462-4400)

問合せ

梶(電話 090-2042-8096)