第32回視覚障害者京都マラソン大会を終えて…
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第32回視覚障害者京都マラソン大会を2月8日(日)、京都市西京極総合運動公園と周辺道路で開催しました。大会当日の朝は曇天で強めの雨が降っていました。会場での準備中は、スタッフ同士も「何とかスタートまでにあがってくれないかなぁ」というのが挨拶の決まり文句でした。開会式を屋内でするか迷っているくらいの時間帯に、幸いながら雨はやんで予定通りトラックに整列することが出来ました。
北は北海道から南は佐賀県の方、年齢は13歳から79歳の方まで132名の幅広い層のランナーが伴走者とタスキを絆に都大路を駆け抜けました。昨年に引き続き招待選手として、パラリンピックでも活躍された和田伸也選手、福原良英選手にご参加いただき、また特別応援ゲストとして女子プロ野球選手の皆さんにも伴走をしていただきました。
ランナーと伴走者が控室でペアを組む場面では、お互いにやや緊張しながらも今日のレースを成功させようと意気込みある挨拶が飛び交っていました。その後のウォーミングアップや招集時間では「よしぁっ、テンションあがってきた!」と気合いを表現されていたり、深呼吸してマイペースに走ろうと気持ちを落ち着かせている方がいたり様々でした。
スタート後はボーイスカウト京都連盟の児童の皆さんをはじめ、たくさんの方々に沿道での声援を送っていただきました。この大会は、ランナーの名前を呼んでの応援が一番の特徴です(名前は胸と背中のゼッケンに記載しています)。「○○さーん、頑張れ、ファイト」と声をかけられると手を上げてこたえたり、疲れていながらも返事をしてこたえたり、出場されたランナーの皆さんが主役でした。
ゴールした時に伴走者から「よく頑張らはった」とタイムを告げられる皆さんの表情は充実した笑顔でした。その後、うどんコーナーや豚汁コーナーで食事をしながら語り合ったり、足湯コーナーでほっこりとした選手の皆さんの光景は安堵感に満ち溢れていました。
今回も伴走にご協力いただいた多くの皆さんや走路保安要員の皆さん、選手の組合せや会場での誘導のサポートなど、様々な形でご協力いただいた総勢約1000名のボランティアスタッフの皆さまのご尽力、ご協力のおかげをもちまして、大きな事故もなく無事に大会を終了することができました。
本大会に多大なご協力を賜りました京都陸上競技協会をはじめとする関係団体、ボランティアの皆さま、協力・協賛いただいた企業の皆さま、そして特別協賛として準備期間から当日の運営まで多くのご支援をいただきました株式会社わかさ生活様に心より感謝申し上げます。
3kmの部のスタート場面、前列の選手が勢いよく走り出しています。
(木原智徳)