春の息吹を感じさせる青空の下、東は埼玉県や神奈川県、西は長崎県から集った12歳から78歳までの137組のランナーと、ボランティアの伴走者が、タスキを絆に都大路を駆け抜けました。
 今回、10km男子全盲の部で和田伸也(ワダシンヤ)さん(京都市)が、3km男子全盲の部で前岡正人(マエオカマサト)さん(高知県)、3km女子弱視の部で前岡ミカ(マエオカミカ)さん(高知県)が、大会4連覇を果たされました。
和田さんは自ら作った大会記録を更新しての優勝でした。さらに、道家惇三(ドウケジュンゾウ)さん(京都市)と今里忠幸(イマサトタダユキ)さん(京都府)が28回連続出場となりました。

 今回の取り組みとしては、京都アストドリームス・兵庫スイングスマイリーズの女子プロ野球選手をゲストランナーとしてお招きした他、2011年IPC陸上競技世界選手権大会マラソン(全盲の部)銅メダル、男子全盲の部10000Mでは34分21秒89のアジア新記録で4位入賞の和田伸也選手を、招待選手として10km男子全盲の部に出場いただきました。
また、レース以外の取り組みとしましては、京都市内の児童を対象とした「手引き体験会」と、一般市民を対象とした「伴走体験会」を開催しマラソン大会を通じた視覚障害者福祉の啓発にも取り組みました。

今回も1000名以上の方が大会にご協力くださいました。立命館大学応援団吹奏楽部の皆様には開会式・閉会式での演奏で大会に花を添えていただき、おなじみの「うどんコーナー」では、京都府麺類飲食業生活衛生同業組合青年会の皆様に温かいうどんをご提供いただきました。さらに沿道では、右京区民生児童委員会障害者福祉専門部会や右京区交通安全推進会連合会、日本ボーイスカウト京都連盟の皆様など多くのボランティアの方々にご協力いただきました。
 このように、この大会は多くの方々に支えられながら、マラソンを通じたノーマライゼーションの実践に取り組んでいます。次回も、沢山の方に競技場や沿道にお越しいただきたいと願っています。
 最後になりましたが、この大会の趣旨をご理解いただき、多大なご協力を賜りました京都陸上競技協会をはじめとする関係団体およびボランティアの方々、そして何より、大会運営を含め物心両面にわたるご支援を頂戴しました株式会社わかさ生活様に心より感謝申し上げ、報告とさせていただきます。

なお、次回(第29回)大会は2012年3月4日(日)開催予定です。