京都ライトハウス情報製作センター所長 田中正和


点字だけが貼り付けてある案内板
(ほとんど役に立たない)

視覚障害者の安全で円滑な行動を支援するために、誘導ブロックや音響信号機、点字等による案内表示や誘導鈴・音声案内があります。
以前、点字サインのアンケート調査をしましたが、点字の間違いが多い、点字が剥がれたりつぶれていて読めない、金属板が剥がれかけていて危険だ、などという回答がたくさんありました。最近でもその手の問題が改善されたとは言えません。
間違いが多い主な要因は、点字や触知(触って知る)のことをあまり知らない一般のサイン業者によって作られているからです。特に、図が入った案内板の編集は、点字の専門家でも一定の経験と知識が必要です。
視覚障害者の安全で円滑な行動を支援する目的で設置された案内が、間違っていては大変です。間違いのない情報を提供するために、点字表示に関するJIS(2006.3)と触知案内板に関するJIS(2007.3)が制定されました。そして、兵庫県では全国に先駆けて、公共施設に設置される触知案内板の監修(専門施設による点検・指導)を義務づけたり、名古屋市でもそういう動きになっています。
京都には、在住の視覚障害者をはじめ全国から大勢の観光客が来られます。福祉先進都市に恥じない点字サインが設置されるよう、監修を受けることを指導してもらいたいと思っています。
触知案内板や手すりなどの点字サインを見て頂いて、「これはどうなの?」というものがありましたらぜひご連絡ください。