京都ライトハウス通信 P1 京都ライトハウス通信168号 2022年1月1日発行 編集人山本たろ/社会福祉法人京都ライトハウス 〒603-8302京都市北区紫野花ノ坊町11 代表番号 TEL075-462-4400 FAX075-462-4402 鳥居寮 TEL075-463-6455 相談支援室・ほくほく TEL075-462-0808 ライトハウス朱雀 TEL075ー803-1739 URL:https://www.kyoto-lighthouse.or.jp E-mail:info@kyoto-lighthouse.or.jp 郵便局振替口座 (運営資金寄付)00960-5-1532951979年(昭和54年)8月15日創刊 題字デザイン 増見家弘 目次 灯台守 ① 法人報告 ② 部署報告 ③~⑤ おれい ⑥⑦ お知らせ ⑦ 京ラの窓 ⑧ QRコード ※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。 編集協力:株式会社ウィズ・クリエイト ■灯台守 新年を迎えて  明けましておめでとうございます。皆様には、新年をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。  昨年は、コロナ禍の中、東京パラリンピックが開催されました。大会中継も長時間あり、純粋なスポーツとして鑑賞できたことは、「当たり前の世界」の実現に向け、また一歩前進したように思います。  また、昨今の感染状況から、「ウイズコロナ」時代の「当たり前の日常」も近づきつつあると感じています。  さて、京都ライトハウスは、視覚障害のある方等が気軽に利用でき、懇切丁寧な相談・支援が行え、当事者雇用の場としても機能する、京都における唯一無二の先駆的な福祉拠点・総合センターとしての役割を果たせるよう努めてまいりました。  しかし、運営補助の大幅削減を眼前にして、今後果たすべき役割の熟慮と持続可能な事業運営モデル再構築の必要性を感じております。  また、コロナ禍で低下した利用率回復の遅れもあり、職員の賞与減額に踏み切らざるを得なかったことに、忸怩たる思いを抱いております。  本年は、光束(ルーメン)が減退したとしても、集光率を高め光度(カンデラ値)を向上させ、必要な照度(ルクス)を確保するという強い思いをもって、「守るべきものは守り、変わるべきものは変わる」取組を職員一丸となって進め、一層の収益力向上と効率的運営を図ることで、皆様の期待と信頼に応えられるよう精一杯努めてまいります。 二〇二二年元旦        京都ライトハウス理事長 松田 一成 写真の説明 あけぼのホールベランダより 船岡山からのぼる朝日 P2 ■法人報告 「京都ライトハウスの白杖ガール」職員間対談  先月まで、テレビで白杖を持った弱視の女子高生が主人公のドラマ「ヤンキー君と白杖ガール」が放送されていたのをご存じでしょうか?視覚障害に関しての豆知識を織り交ぜながら、家庭や盲学校を舞台に主人公の日常を描いている恋愛ドラマです。  ドラマにより世間でも視覚障害に関心が高まっている中で、昨年11月26日に、京都ライトハウスの「白杖ガール」である弱視の女性職員2人に協力してもらい、広報担当女性職員2人と対談を行いました。 「ドラマで放映されていた弱視の描かれ方と比べてどう見えているの?」 「二人はどんな学校生活だった?アルバイトはしていたの?」 「日常生活はどんな感じ?どんなお仕事をしているの?」 など、根掘り葉掘りお話を聞いてみました! 今回は、その中の一部をご紹介いたします。 ドラマの主人公は、アルバイトを経験するシーンがありましたが、お二人はアルバイトをしたことはありますか? ◉ 白杖ガールOさん・相談員(以下Oさん) 「大学の時に飲食業のアルバイトをしていたんですけど、チビ券っていう、テーブル番号と注文商品が小さい切符くらいのサイズの紙に薄く印字してあるものがあって。回転寿司店の料理運びをしていたんですが、そのチビ券を見ないといけなくて。オーダーがどんどん入るともう大変なんです(笑) 。 焦るし、見えなくなるし…。協力をしてくれる方は増えてはいったんですが、それが大変でしたね」 ◉ 白杖ガールMさん・相談員(以下Mさん) 「わたしは短大に通っていて、忙しくてあまりアルバイトはできなかったんですが、このお仕事をするまでに接客業をしていました」 何か工夫してもらったことはありましたか? ◉ Oさん「注文を入力するタブレットは、もう見えなかったので、持たなくてもいいよと言っていただいていました。 注文を受けたら紙に書いて、ほかの従業員に頼めばいいって。レジも打っていませんでした。そういったところを工夫していただいていました」 ◉ Mさん 「見えにくさで、やりづらいことがたくさんあって。でもその時の店長と副店長がとても理解のある方で、どういう障害を自分が持っているかも伝えていなかったけれど、『あんたは見えにくいんやから、1個1個ちゃんと確認しいや!』と愛のムチで! (笑)。社会人としても鍛えてもらったし、5年半も働けた。でもどんどん視野が狭くなってきて続けることが難しくなってしまって。『なんとか続ける方法はないんか?』とか言ってくださってたんですけどね。 いろいろ経験させていただいて本当に感謝しています」 ガールズトークで大盛り上がりしてしまい、予定の1時間では話し足りなかったほどでした(笑)。 今回ご紹介させていただいた対談内容はほんの一部!他にも貴重なお話をたくさん聞かせてもらえました。本編は京都ライトハウスのホームページに公開中。ぜひご覧ください! 写真の説明 左から、広報担当者K さん・S さん、白杖ガールO さん・M さん 京都ロービジョンネットワーク活動報告 構成団体間意見交換会について  9月11日に京都ロービジョンネットワークに加盟する構成団体との意見交換会を行いました。  当日は、オンライン会議システムZOOMを活用し、13団体から総勢27名の方々にご参加いただきました。  各団体より現在の課題や問題を出し合い、特に、福祉活動に対する行政からの支援をどのように確保していくのか、今後のネットワーク活動を支えていく人材をどのように育成していくのか、研修や教育体制のあり方などについて、様々なご意見をいただきました。  また、災害対応として、どのような備えをされているのか、各団体の取り組みの様子もお聞きしました。ネットワークとしても、要援護者リストの整備や緊急時の対応方法の検討など、まだまだ準備していかなければならない部分も多々あります。  ただ、ネットワークとして多くの団体や職種を越えた繋がりがあるからこそ、見えてくるアイデアや視点も数多くあり、改めて、今後何ができるのかを考えていくきっかけにもなる意見交換会となりました。 P3 ■部署報告 情報ステーション 点字図書館 本館3F キッズコーナーのクリスマス  みなさん、クリスマスはどのように過ごされましたか? キッズコーナー「イエローサブマリン」にはクリスマスカラーのモールやリースなどが飾られて、クリスマス一色になりました。2月には節分バージョンに模様替えする予定です。  キッズコーナーはその名の通り、小さいお子さんが楽しめるようなさわる絵本はもちろん、ぬいぐるみや音の出るおもちゃもご用意しています。使用後は定期的に消毒しています。  もちろん、大人の方々もご利用いただけます。ベンチもご用意しておりますのでくつろぎにお越しくださいませ。キッズコーナーの開放時間は情報ステーションの開館時間に準じます。注意点がひとつだけ。ご利用の際は、靴を脱いでお上がりください。 写真1の説明 クリスマス仕様の「イエローサブマリン」 写真2の説明 小さなクリスマスツリーとオーナメント 情報製作センター 点字出版所 本館3F 2022年 点字システム手帳のご紹介  毎年新しく発売される「点字システム手帳」は、リピーターも多く製作センターの定番の商品です。大きさは点 字用紙の半分、バインダーにカレンダーが綴じてあります。バインダーにはツメなしとツメ付きがあります。インデックスシートや、メモ用紙のほかに、暮らしに役立つ様々な情報を選んで追加することも出来ます。既にバインダーをお持ちの方は、中身のみのばら売りも可能です。ご自身で使いやすいようにカスタマイズしてご利用ください。 「選べる情報編」8タイトル 1 シニアのための脳を若返らせるトレーニングクイズ15枚450円 2 最新「ポイ活」の裏ワザ教えます! 15枚450円 3 人気ショップのお買い物総選挙19枚570円 4 新年に行くべき開運神社15枚450円 5 100均グッズで魔法のこそうじ16枚480円 6 ほったらかし調理術のヒミツ18枚540円 7 旅の本11枚330円 8 年齢早見表8枚240円 お問合せは情報製作センター(電話075-462-4446)まで  写真の説明 あなたのおそばに… 『点字システム手帳』 好評発売中! あいあい教室 視覚支援 本館2F “ウーバーおやつ”体験  放課後等デイサービスの取り組みの一つとして、“聞いたことはあるけど、よく知らない ”ことを少しでも体験し てみようと考えた“ウーバーおやつ”。  おやつのセットメニューから食べたい物を選び、電話で注文しておやつを配達してもらいました。自分で選ぶ、注文の集計をする、電話で話す、道案内をするなど、子どもたちそれぞれに目的をもって取り組みます。「自分で決めるの?」「電話で何を話せばいいの?」「どうやって来るのかな」と、緊張と期待でいっぱいの子どもたち。配達カバンや自転車もゆっくり見て触って、いつもより少し特別なおやつの時間となりました。  これからも色んな体験を味わって行こうね! 写真1の説明 自転車で放課後デイ居室にやってきた配達員からおやつを受け取る子どもたち 写真2の説明 点字とイラストでわかるおやつメニュー P4 ■部署報告 鳥居寮 障害者支援施設 インクルーシブサイクリング体験会  10月16日、京都市主催のインクルーシブサイクリング体験会が開催され、鳥居寮からは8人のご利用者が参加されました。今回は、操縦者(パイロット)と後部に乗車する人が前後に分かれて乗る「タンデム自転車」、手漕ぎ式の「ハンドサイクル」、倒れる心配のない三輪・四輪の自転車を体験しました。  みなさん見えない・見えにくくなられてから自転車に乗っていないということで、中には40年ぶりという方もいらっしゃいましたが、パイロット・サポートを務めてくださった京都産業大学・佛教大学自転車部の学生さんと息を合わせて気持ち良く風を切ることができたようです。  終了後は、明日は筋肉痛で動けないかも、でももっともっとやりたい、と達成感のある良い笑顔でした。 写真の説明 タンデム自転車で快走される参加者 らくらく 生活介護事業所 本館1F 京都府立植物園へ半日外出に行ってきました  らくらくでは、年に1回のイベントで他府県などへお出かけする「1日外出」を毎年行っておりましたが、昨年に引き続き新型コロナウイルスの終息が見込めないため、1日ではなく午後からの「半日外出」ということで、複数回のグループに分かれて京都府立植物園へ紅葉やお花を見に行ってきました。  どのグループも気候やお天気に恵まれ、11月前後にもかかわらず暑いぐらいの日もあり、みなさんでたくさんのバラやコスモス、菊の展示をゆっくり見て回ることができました。  自分はというと、集合写真撮影のための「映え」スポットを必死に探していました。(お花を見るより写真を撮ることが目的に…)  来年こそは半日ではなく、おいしいお食事も含めた1日外出ができますように! 写真1の説明 ハート型の菊のモニュメントと写真撮影 写真2の説明 コスモス畑の中からひょっこり FSトモニー 就労継続支援事業所 本館4F ペーパークッション『にぎり』販売します  FSトモニーではペーパークッション(緩衝材)を販売開始いたしました。  コロナ禍により家で過ごす時間が増え、お荷物の発送などをする機会も増えてきたのではないでしょうか?また、これから年末年始に向けお部屋の片づけやお引越しの機会などもあるのでは…  荷物を箱に梱包する際に品物の隙間を埋めるペーパークッションはいかがでしょう。  FSトモニーへ通所されている利用者の皆さんが、不要になった市民しんぶんや点字毎日の点字版冊子を解体し、凹凸を機械で平らにした点字用紙を小さくカットし、一つ一つ手作業でギュッ・ギュッと握って丸めて作っています。サイズは大(縦30センチ×横20センチ)、小(縦25センチ×横16.5センチ)の2種類。価格は1袋30円~  ※大きさや個数、価格に関してはご相談に応じます。 写真1の説明 一つ一つ丸めています 写真2の説明 ペーパークッション大(左)と小(右) P5 ■部署報告 相談支援室 ほくほく 京都市北部障害者地域生活支援センター 『「死にたい」に向き合う相談支援』合同研修会を行いました。  11月8日、あけぼのホールにて、第4回京都市障害者地域生活支援センター合同研修会を実施しました。これは京都市内にある15の支援センターが集まる数少ない機会となっております。第4回目を迎える今回は、ほくほくが担当でした。通常、研修会の内容は、担当支援センターが自主的な企画で実施しますが、今回は、予めテーマが決まっているという異例の中、準備を進める事になりました。その内容が『「死にたい」に向き合う相談支援』と言う、研修としては“重い”内容となる為、最初はどう構成するべきか、何に注意を払うべきか等、全く見当もつかぬまま関連図書を読む等し、試行錯誤を重ねる事となりました。最終的には、諸々削ぎ落し、話し合いを中心とした3本の柱でグループワークを行うシンプルな構成でまとまりました。 我々、支援センターの相談員は、日々の支援の中で、思いがけず「死にたい」と打ち明けられる場面があります。その様な時、「こうすれば良い」といった明確な正解はありません。しかし、相談員として、その役割を充分に果たせる為には何が必要か等、それぞれの思いを出し合って、充実した意見交換を行う事ができました。 ライトハウス朱雀 高齢者総合福祉センター 宅配食事会  緊急事態宣言も解除され、徐々に朱雀内の各部署で行事を行う機会が増えてきました。その中で今回は盲養護の宅配食事会を紹介します。  昨年度に好評だった宅配食事会。今年は寿司、中華、洋食、マクドナルドと和洋中の宅配を揃え、聞き取りの段階から一工夫。希望するグループごとに集まり、皆でメニューを選びます。「あんた何する?」「そんな食べれへんわ」と決める段階から大盛り上がり。「このメニューは8貫入っており、マグロが1貫…」という職員の説明も耳に入っていない様子。  当日は気分を変えて別室でお食事です。マクドナルドを希望された方はペロリとセットメニューを平らげておられました。マクドナルドは15年ぶりだそうで、「久しぶりやったけど良かったわー」と満面の笑みで話されていました。好評な宅食会、定例化できないか検討中です。 写真1の説明 ハンバーガーを頬張るご利用者さん 写真2の説明 メニュー選びの様子です P6、P7 ■おれい 京都ライトハウス法人本部 2021年9月1日〜2021年10月31日 寄付金 34件 1,476,500 円 物品寄付・ご奉仕 97件 多額のご寄付を賜りました。 淺田道子様 淺見礼子様 ECC地球救済キャンペーン事務局様 井口博行様 泉谷直木様 伊東宏様 梅原浩子様 永和化成工業㈱様 大八木明様 大山三起子様 ㈱開啓様 梶原テル様 ㈱北大路書房様 京都ウイメンズクラブ様 京都仏眼鍼灸理療専門学校様 中野眼科様 ㈱サン工芸様 参天製薬㈱様 視覚障害者就労生涯学習支援センター様 鈴木美帆様 竹内勉様 松尾清三様 村上理様 藪佳子様 余根田保様 ワコール労働組合様 渡邉正之様 匿名2件 ありがとうございました。 寄付金 ウサギヤ 沖泰子 澤端照男 谷脇幸恵 東稔英心城院 西村隆正 羽角京子 補聴器- 眼鏡工房よしの 弓削眼科診療所 匿名1件(50音順・敬称略) 物品寄付・ご奉仕 阿久津敏子 生島芙美江 石井久美子 一谷孝 井手晋一 井上千恵子 今井さか江 今井悟 今江晴紀子 宇高真理子 内田務 打谷慎二 漆間志信 襟川茂 欧文印刷㈱ 大久保和英 大久保和代 大谷八重子 大橋東洋彦 岡本ツヤ子 沖泰子 奥村喜代美 小倉英子 海田礼子 片岡洋子 勝山広子 加藤紀江 加藤真喜子 鎌田祝子 河原林弘美 菊沢喜八郎 岸博実 北垣せつ子 木本多江子 熊谷萌花 黒住康晴 小島文夫 小山聖子 さえずり会 佐久間正雄 櫻田朋子 佐々木孝三 佐渡和代 澤村文子 重田雅子 下奥重望 ㈱朱常分店 代表取締役社長 西廼直行 白坂澄夫 杉浦洋子 角谷眞生 住山旦子 滝村富子 田中昭雄 谷口虹子 点友会 東稔英 富奥ケイ子 長塩悠子 中島弥生 長曽葉子 中根しづ子 西川敬子 西村ゆり 沼田光雄 野口春美 八田典子 林高秀 林美智子 日比野千恵子 平場澪 広田博子 廣野和也 廣藤千代子 藤井綾子 藤沢一之 藤野つるみ 藤村由喜子 古谷美千子 逸見邦子 本沢芳子 松村恵子 三木正子 宮永まゆみ 村上繫樹 村上幸子 茂木幹央 八木光代 山川裕美子 山下祐嘉里 山荘恵美子 山西利美 山本早苗 余田幸子 若林未巳 渡邉一夫 匿名1件(50音順・敬称略) 京都ライトハウス後援会 応援いただきました会員の皆さまのお名前を掲げ、厚くお礼申し上げます。 多額のご寄付を賜りました。 梶寿美子様 京都インターナショナル㈱様 染谷陽一様 ㈱つえ屋様 馬場千恵様 村井こころのクリニック村井俊彦様 ありがとうございました。 2021年9月1日〜2021年10月31日 後援会賛助金 34件 713,208円 芦田文子 池田栄美 内田務 襟川茂 襟川千春 大野晃彦 奥村透 尾崎医院 香西朗 木下收 桐山眼科 日下部九州男 櫻田朋子 佐渡和代 重田雅子 清水健 杉山ひで子 須田嘉代 田中すみこ 直木信子 中出美智子 ナカノ眼科四条分院 西田眼科クリニック 西田恵理 西畑貴好 濱野孝 古澤晶子 水口幸一 水野歯科医院 水野雅則 森本保惠 安野稔 山田和也  匿名2件(50音順・敬称略) ■お知らせ 2022年1月1日から障害年金「眼の障害」の認定基準が改正されます ~過去に却下になった方でも対象となる場合があります~  今までは障害年金の認定基準に該当しなかった方でも、受給できる場合や、障害等級が上がり、年金額が増額される場合があります。 ※今号には、認定基準改正についてのお知らせを同封させていただきました。 周りの視覚障害者の方等へ情報提供をお願いします。 以下、同封のお知らせ内容 (ここから) お知らせ 障害年金「眼の障害」の認定基準が改正されます ~過去に却下になった方でも対象となる場合があります~ 2022年1月1日から、障害年金「眼の障害」の障害認定基準が改正されます。これにより、今までは障害年金の認定基準に該当しなかった方でも、受給できる場合があります。また、現在2級または3級の障害年金を受けておられる方の中で、障害等級が上がり年金額が増額される場合があります。 以下の内容をお読みいただき、該当される方はお手続きをお願いします。 また、まだこの情報をご存じない方がたくさんおられます。周りの視覚障害者や支援者の方等、幅広い方にお伝えいただきますようお願いします。 1.改正の経緯 2018年7月に身体障害者手帳認定基準(視覚)が改正されました。これを受けて、障害年金も手帳認定基準改定の考え方に合わせた基準とすべきであると、日本視覚障害団体連合から厚生労働省に要望したことを機に、ほぼ準拠する内容で改正されることになりました。 2.改正のポイント <視力障害> ○「両眼の視力の和」から「良い方の眼の視力」による基準に変更されます。 <視野障害> ○これまではゴールドマン型視野計に基づく基準のみでしたが、現在広く普及している自動視野計に基づく基準も創設されました。いずれかで等級に該当すれば対象となります。 ○これまで視野障害2級には、求心性視野狭窄や輪状暗転(りんじょうあんてん)という症状の限定があり、中心暗点や半盲の場合は対象外とされることがありましたが、今回の改正では、これら症状の限定をやめ、測定数値により障害等級を認定するよう変更されました。  これによって、求心性視野障害等でないことを理由に却下や3級認定になっていた方は、新たに対象となったり、等級が上がる場合があります。 ○1級・3級の認定基準が設定されました。  これまでは、視力が一定程度以上あると、極端に視野が狭くても1級になることはありませんでした。今回の改正では、視野障害の1級が設けられました。 3.申請手続きについて (1)現在障害年金2・3級を受給されている方 11月上旬ごろに日本年金機構より郵便で認定基準改定のお知らせが送られていますが、内容を補足させていただきます。眼の障害で2級または3級の障害年金を受給中の方は、現在より上位等級の認定基準に該当すれば額改定請求により障害年金額が増額となる場合があります。 ただし、現在3級の障害年金を受けている65歳以上の方で過去に1級または2級の障害年金に該当したことがない方は、額改定請求ができませんのでご注意ください。 該当するかわからない方は、まずは、かかりつけの眼科で「4.改正後の認定基準の詳細」に該当するかお尋ねください。上位等級に該当する可能性がある場合は、2022年1月1日以降に額改定請求の手続きをしてください。等級が変更される場合は、請求月の翌月分から障害年金額が増額となります。 なお、視機能の改善がない限り、今回の改正によって、現在の障害等級が下がることはありません。 【問合せ・請求】 ねんきんダイヤル(0570-05-1165)、もしくはお近くの年金事務所、街角の年金相談センターへお問い合わせください。 ※年金事務所と一部の街角の年金相談センターは、相談予約が必要です。 (2)現在障害年金を受給していない方 これまでの認定基準では年金等級に非該当だった方や、求心性視野狭窄でないなどの理由で却下された方でも新しい認定基準に該当すれば障害年金受給の可能性があります。手続きの翌月分からの支給になりますのでお早めにご相談ください。 なお、障害年金の受給には、障害の認定基準該当の他に、年金保険料納付状況など他の要件があります。 4.改正後の認定基準の詳細 ①視力障害  ○1級 視力の良い方の眼の視力が0.03以下のもの 視力の良い方の眼の視力が0.04かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの ○2級 視力の良い方の眼の視力が0.07以下のもの 視力の良い方の眼の視力が0.08かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの ○3級 視力の良い方の眼の視力が0.1以下のもの 〇障害手当金(治癒していないものは3級)  視力の良い方の眼の視力が0.6以下のもの 一眼の視力が0.1以下のもの ②視野障害  ◎自動視野計に基づく認定基準 〇1級 両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下のもの 〇2級 両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下のもの 〇3級 両眼開放視認点数が70点以下のもの   〇障害手当金 (治癒していないものは3級) 両眼開放視認点数が100点以下のもの 両眼中心視野視認点数が40点以下のもの ◎ゴールドマン型視野計に基づく認定基準 〇1 級 両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつ Ⅰ/2視標による両眼中心視野角度が28度以下のもの 〇2 級 両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつ Ⅰ/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの 求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、Ⅰ/2の視標で両眼の視野がそれぞれ5 度以内におさまるもの (中心5度と同程度の面積であるもの) ※中心10度以内にⅠ/4が存在しない場合は80度以下とし、中心10度以内にⅠ/2が存在しない場合は0度とする。 〇3 級 両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下のもの 〇障害手当金 (治癒していないものは3級) Ⅰ/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの 両眼による視野が2分の1以上欠損したもの 京都ライトハウス通信No.168号付録2022年1月1日発行 社会福祉法人京都ライトハウス(代表番号075-462-4400) (ここまで) 今年度の「あい・らぶ・ふぇあ」イベントは中止します。  毎年、開催しておりました視覚障害者福祉啓発事業「あい・らぶ・ふぇあ」ですが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、多数の方にご来場いただく参加型イベントの開催が困難なため、昨年同様、今年度も中止いたします。  なお、来年度につきましては、今後の感染状況等も踏まえて検討して参りますので、引き続きのご支援よろしくお願いいたします。 「ボランティア・利用者のつどい」中止のお知らせ  毎年、「ボランティア・利用者のつどい」を開催し、京都ライトハウスの情報部門の各分野でボランティアとして長年活動していただいている方々に感謝の気持ちをお伝えする式典を執り行い、式典終了後にはゲストの方をお招きするなどして、ボランティア・利用者・職員の交流を図ってまいりました。  しかし今年度も、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からこの催しを中止し、該当するボランティアの方には別途感謝状をお渡しすることといたしました。楽しみにしてくださっていた皆さまには誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。 職員人事 次の通り、職員人事を行いましたのでお知らせします。 【退職】 2021年10月15日付 法人事務所 主任 谷脇 幸恵 2021年10月31日付 あいあい 本堂 恵太                朱雀特養 ユニットリーダー 山内  香 2021年12月15日付 朱雀特養 平野 真季 2021年12月28日付 鳥居尞 西岡 由美子 2021年12月31日付 朱雀養護 石原 由規               朱雀特養 中山 陽介               朱雀通所 上田 賀津江 【採用】 2021年11月1日付 法人事務所 三井 碧              朱雀特養 藤崎 由貴美              朱雀特養 福山 澄礼              朱雀特養 佃 美奈子 【異動】 2021年11月1日付 朱雀通所 関口 友佳子(らくらくから) 【昇任】 2021年11月1日付 法人事務所 主任 千葉 貴彦              法人事務所 副主任 村井 和子 2021年12月1日付 朱雀特養 サブリーダー 岡澤 めぐみ P8 新人紹介 新年の抱負を伺いました。 朱雀特養 井澗 紫苑(いたに しおん) 昨年は皆さまに助けて頂いてばかりでしたので、今年は自分もさりげないフォローやうれしいサポートをしていけるように頑張ります! 朱雀特養 佃 美奈子(つくだ みなこ) 11月からこちらの施設で働かせていただく中で日々新たな学びを楽しんでいます。「笑って仕事をする」を大切にこれから少しでも貢献できる職員となれるよう頑張りたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。 朱雀医務室 福山 澄礼(ふくやま すみれ) 11月より医務室で働かせていただいております。笑顔と思いやりの気持ちを忘れずに頑張りたいです。よろしくお願いいたします。 法人事務所 三井 碧(みつい みどり) 今持っている仕事をさらに手際よく、そして一人で一通りできるようにしたいのと、健康のために食べた分、運動と筋トレを習慣にしたいです。 朱雀特養 藤崎 由貴美(ふじさき ゆきみ) 2017年よりライトハウスで常勤職員として働き始め、家庭の都合により1年半程嘱託職員となり、2021年11月より再度常勤職員として働かせていただくこととなりました。細く長く、粘り強く、ライトハウスで働けるように頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします。 つながる京ラ ふれあいカフェ きらきら  「ふれあいカフェきらきら」は、普段のランチ時には、店内やオープンテラス「ライトパーク」で、食事などを楽しむたくさんの人でにぎわいます。しかし、このたびの緊急事態宣言発令の影響で、長い間休業状態でした。そしてようやく緊急事態宣言も解除され、今の「ふれあいカフェきらきら」の様子を、喫茶のマスター森田晃史(もりたこうじ)さんにお話を伺いました。  「ようやく10月以降は少しずつお客さんも戻ってきているようで、かつてのにぎわいを取り戻しつつあります。コロナ禍でのうっぷんを晴らすべく新しく始めたのは、「47都道府県郷土料理ランチラリー」です。各地の名物ご当地料理をお客さんに食べていただこうと、スタッフ一同メニューを試行錯誤してがんばっています。最近では、「牛タン寿司」「フカヒレラーメン」「ずんだ団子」といった宮城県のご当地料理が大盛況でした。緊急事態宣言が解除になったとはいえ、まだまだ油断はできません。旅行したくてもなかなかできないのが現状。ご当地食など を通じて視覚障害者の皆さんが新たな発見、新たなつながりを持ってもらえると嬉しいですね。」  少しずつではありますが、館内全体がコロナ前の賑わいを取り戻しつつあります。ふれあいカフェきらきらはその賑わいの象徴です。これからもきらきらをどうぞよろしくお願いいたします。 写真の説明 きらきら厨房で下拵えするマスター森田さん 京ラのフェイスブックです イベント等のお知らせや、各事業所の日常をはんなりとお伝えしていきます。 編集後記 みかんがおいしい季節がやってきました。幼い頃は親戚が段ボールで送ってくれ、こたつで手が黄色くなるまで何個も食べました。今はこたつはないですが、ストーブを独り占めしてぬくぬくでみかんをほおばるのが楽しみです。 大内 優香