京都ライトハウス通信No.139 〈p1〉 初の夫婦同時受賞 第32回鳥居賞 和久田 哲司氏 第18回鳥居伊都賞 和久田 千代子氏 9月11日、京都ライトハウスあけぼのホールにおいて、鳥居賞・鳥居伊都賞の伝達式が約60人の参加で行われ、田尻 彰 故鳥居篤治郎先生遺徳顕彰会代表から第32回鳥居賞受賞者の和久田 哲司氏並びに第18回鳥居伊都賞受賞者の和久田 千代子氏に賞状と記念品・副賞が贈られました。 16歳の時に網膜剥離により失明された和久田 哲司氏は、岐阜盲学校や筑波技術大学で教鞭をとられるなど、40数年の長きにわたり視覚障害者に対する鍼灸・按摩療法の教育指導に努めてこられました。また、「鍼灸、手技療法史に関する研究」で佛教大学大学院から博士の学位を授与されるなど、視覚障害者福祉の理療分野の発展を牽引されました。学術分野でのご活躍とともに、公益財団法人杉山検校遺徳顕彰会理事長に就任され、視覚障害者の社会的自立の道を開いた杉山和一の記念館建設に向けご尽力されるなど、現在もご活躍の場を広げられていることが高く評価されました。 和久田 千代子氏は、高校時代に日本赤十字活動や通信点字講習を受講されるなど、社会福祉に強い関心をお持ちの方で、社会福祉法人横浜訓盲院にお勤めになりながら、保母資格を取得された努力家です。1969年に和久田 哲司氏と結婚され、その後は和久田氏の筑波技術大学での指導・研究などのご活躍を45年の長きにわたり支え続けてこられました。 今回、ご夫婦での同時受賞は鳥居賞創設以来初めてであります。 和久田 哲司氏のご挨拶 今年がちょうど結婚45年になりますけれど、立派な賞にふさわしいことをやったんだろうかと、過去のそうそうたる受賞者の中で非常に恐縮していたところであります。まだまだやらなくてはならないことがたくさんあります。多くの方に支えていただいてここまで来れました。横浜では神奈川ライトセンター、岐阜では訓盲協会の皆さまに、いろんな本を読んで録音したテープを提供していただきました。なんと2時間テープが2、300本ぐらいになっておりまして、皆さまの陰ながらのご支援というのは非常に大きいなと痛感しているところであります。これからも鳥居先生の業績を傷つけないように頑張っていきたいと思います。今後とも皆さまのご支援よろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました。 和久田 千代子氏のご挨拶 こんな立派な賞をいただくのは初めてで、身に余る光栄で、本当にありがとうございました。終戦の年に沖縄で生まれ、たまたま生徒会活動で沖縄盲学校へ奉仕に通い、生徒が一生懸命に点字の本を読んでいるのに感動して、この世界に飛び込みました。以来、言われるまま、請われるままに、ただ自分の目を少し貸しながら夫と歩んできたこの45年間が、こんな立派な賞に繋がるなんて、本当にびっくりで恐縮しております。杉山検校の記念館を建てる事業は、2010年に生誕400年の記念事業として立ち上げ、全国から3,500万円余の浄財をいただきましたが、まだ実現に至っておりません。奇しくも今年は杉山先生の没320年にあたり、やっと助成金の申請にこぎ着けようとしています。この立派な賞が、とても大きな後押しとなったような感じがして、微力ですが、なんとか実現したいと思っております。どうぞ今後ともよろしくお願いします。 和久田 哲司氏からはご受賞のご挨拶をいただいた後、記念講演をしていただきました。 講演『総検校 杉山和一との出合い』<摘録> このテーマにしたのは、杉山和一に出合ったことが私の人生を変えたのかなという意味です。 杉山和一先生(1610《慶長15》〜1694《元禄7》)は、今、東京都墨田区の両国、江島杉山神社に祀られています。これは、先生が江ノ島の弁天様に感謝の意が深く、82歳まで両国から月参りをしていたことに徳川綱吉公が感銘して「土地を寄付してあげるから、そこに弁天様を移して参れ」と。周りの土地を貸して神社の運営にあてよということが始まりだったようで、その後に弟子達が、偉業を伝えるために奮闘し、明治維新、第二次大戦などを経て、現在の形に収まっています。菅原道真が学問の神様であるように、杉山和一も鍼の神様とされ尊敬されてきた。何故か。 一つは、管鍼術という独特の手法を考案したこと。日本の管を使うことが非常に意味があった。 二つ目は、それを秘伝とせず、公開して皆のためになるよう鍼治講習所を造り、全国の視覚障害者を集めて集団教育を、鍼灸・按摩というものを徹底的に教えたことです。17歳で始めて、順調に卒業しても50歳で免許皆伝という厳しい指導課程でしたが、力を持って卒業していく。晴眼者もいて広く希望する者には教えるという、そういう姿勢でした。そして研鑚・努力し地元に帰って、そこでまた弟子を教えるという流れにより鍼治講習所が全国45か所に広がったと言われています。 この歴史・経験が我々にとって大きな力になった。明治になって盲学校ができて、視覚障害者に鍼灸・按摩を教えてもいいという法的なものができた。特に、東京盲学校や京都府立盲学校という大きな見本があり、盲学校が全国に出来ていくというのは、やはり鍼治講習所の歴史が大きな背景になっている。これが三つ目の業績です。視覚障害者に生業として鍼灸・按摩を定着させたということです。 四つ目は、先生は亡くなる1年前に総検校という位につきますが、その位は京都の貴族が管理をしていて、高位に上がるためには官金と言って、お金が要った。そういう点で、一時、この世界が非常に乱れたのを、式目(法律)を整理して、自分達でしっかり取り締まろうという制度を作った。視覚障害者の社会的自立と社会的地位をしっかり固めてきたというのは最大の業績と思います。 先生がいなかったら、私は鍼灸・按摩で飯を食う、あるいは後輩を指導するという職の関係、さらに伝統的な鍼灸の研究もおぼつかないというような状態だったのではないかと思います。 私が岐阜盲時代に調べたことですが、日本の盲人は見えなくても自分の力で生活を守っていけるので頼りになる。しっかりと結婚して、家庭を作って生活をしている人が多い。 私は、失明した青年期に将来を悩んだ結果、付属盲学校へ行きました。が、理療科と音楽科しか無い。音楽は、音痴でだめで、まあしようがないから理療科へ。次に東京教員養成所に入ったら、大家である井上 恵理先生の講義があった。何か良い方法が見つかるのではと短絡的に考えて出ました。大勢いた生徒が段々減っていった。井上先生は「これ位がいちばん良いんだ。気持ちの無い奴は来るな」と。私も含め3人程が最後まで続けられた。そこで何か、出来ないけれど、見えた、つかめたものがあったように思います。 その後、面白い盲学校があるからというご推薦もあって、横浜訓盲学院へ。理療の先生だからと理科や保健体育をもたされたが、教育課程制度というのがすごくわかりました。放課後に散歩してたら、高齢女性が「按摩とかやってもらえるの」って。「暇だから、じゃあ」と。これがきっかけで、口コミでどんどん患者が増えちゃった。そうなると、やっぱりちょっと責任が出まして、迷った結果、昔の人のやったことをやれば、結果が良いんじゃないかということで、古典医学の勉強の本を集めて、「めまいは、下痢は」など物まね的に繰り返してやっていると、「面白くて結構良いよ」と評判になってきました。 今度は筑波技術大学の研究機関に入ることになったのですが、伝統鍼灸でいきましたので、変わり者でしたが、かえってそれが面白いっていう感じ。何が幸いするかわからない。杉山検校遺徳顕彰会から、『杉山真伝流』を復刻発行したいので誰かを派遣して、という依頼が鍼灸学会にあり、皆が現代医学的鍼灸ですから、古典は和久田にということに。それがきっかけで顕彰会に関わることになりました。 和一から得た宝物は、三つあります。一つは、不倒不屈の心。本当に長い下積み修行で苦労をされた。そして行きついたのが管鍼法。「見てはさぞ聞きしにまさる年月の心ぞつもる富士の白雪」和一の歌とされてます。しっかり年月を積み重ねて、とうとう富士の白雪のようにすばらしい技術が完成したよと。白雪の「し」という字が、「志」という字が書いてある。掛けている。だから、志を高くもって、努力して、技術を学べ。弟子に薫陶、訓令していたんじゃないかな。 二つ目は、患者のことを思う心です。「呼ばばゆけ呼ばずは見舞へ怠らず折ふしごとにおとづれをせよ」。お世話になった方が病気で鎌倉へ移られた。行ったり心配したり。「呼ばばゆけ」、治療するのに、来てほしいと言われたら何としても行け。呼ばれなくても、機会があれば訪れて、その後どうですか。こういうふうに患者を診る姿勢。心を癒して何とかしようという治療的精神です。 三つ目は福祉の心です。健康に有用な技術を自分だけにせず、鍼治講習所を開いて広めようと。相当勇気が要った。後継者に技術面、精神面、治療者に対する心などをしっかりと引き継いでいく。そうすれば、日本の鍼灸は安泰と思っているわけです。本当に技術を伝播することですね。 最近この三つの心が視覚障害者から薄れているのでは。お金、福祉の資金だけに甘んじないで、生きがいのある生活は何だと。自分で力をつけて、自分で稼いで、自分で好きなことを出来るという、そういう生活をぜひ目指してほしいのです。 (文責:山本 たろ) 新船岡寮(仮称)建設に向けて その6 「基本設計 ができました」 私達が目指すイメージの「視覚障害高齢者にやさしい施設」となるよう、最新の施設例を参考にしながら、多くの皆さまの意見を具体化した基本設計を船岡寮スタッフと共に取りまとめました。 建設地は、「本館施設との関係からなるべく近くに」と京都市にお願いして来ましたが、中京区の西大路三条の東北にある市施設跡地(約2,200平方メートル)になりました。 この敷地の東側中央に主玄関を設け、入った右手側に総合事務所カウンターを、左側に地域交流のスペースを配置します。また、敷地南側にデイサービス玄関や駐車場出入口を設けます。 建物の2階から上は、入所者のためのプライベート空間とし、特別養護老人ホームや盲養護老人ホームを配置し、建物北側の屋上階には、現船岡寮の「匂いの花園」を受継ぐ「憩いと緑の庭園」を設けます。 新設の特別養護老人ホームは、一定以上の介護を必要とする方を対象に、ユニット制という9人程度の住い集団を創って、全部で8つのユニットを設けて、短期入所と併せなるべく多くの視覚障害高齢者を受け入れられるようにします。 盲養護老人ホームでは、視覚障害高齢者の方が自分らしい暮らし・生活を送れるような25人程の住いのフロア集団の空間を設け、2フロア作ります。 両方の施設とも、お部屋は全て個室で、体の状態に合ったトイレ併設として、お風呂も同様に複数確保します。 新しい施設は、多くの視覚障害等の高齢者が住まう、5階建て約6,000平方メートル程の建物になるので、火災に備えるスプリンクラーや、煙を区画する設備やユニット間を開放する避難経路を設けるなどの安全な建物とします。 また、建物内では視覚障害の方が行動しやすいよう、許す範囲内で廊下幅に配慮し、案内誘導の手すりや目印サインを工夫するなど、安心して利用できる建物となるよう計画します。 このように、視覚障害高齢者の方の暮らしを支えることができるような、やさしい施設の実現を目指し進めているところですが、他方、オリンピックや東日本大震災復興等による建設需要の増加で、費用高騰や人手不足などがあり、私達の夢実現は前途多難な状況にあります。 一つひとつ解消しながら進めるべく、一同気を引き締めているところです。 引き続き、皆様方の幅広いご支援、ご助力をいただきますようお願いいたします。(三島 時夫) 新人さんいらしゃ〜い!〜船岡寮〜 第2回目は船岡寮。元気自慢な3人の新人をご紹介します!! 「 バランスの良い年齢層が揃いました。頼もしい限りです。」  伊藤寮長 佐々木 藍子(ささき あいこ) 初めまして。今年の4月から船岡寮で介護職員として働かせて頂いています、佐々木 藍子です。地元は大阪、だんじり祭の町です。大学は東京でしたが、ライトハウスの方から何度かお話を伺う機会があり、その中で「ここで働きたい!」と思いました。 日々勉強の毎日ですが、とても楽しく、働きがいを感じています。先輩方の背中にはまだまだ追いつけないですが、皆様方のご指導のもと、一生懸命頑張りますので、どうぞよろしくお願いします! 坂本 益民(さかもと ますみ) 4月より船岡寮で介護職として働いています、坂本 益民です。 今は無我夢中で働いていますが、いつか利用者さんとの強い絆で結ばれた動きがしたいと思っています。声が大きくて元気が取柄です。主な仕事は利用者さんの起床から就寝、食事や入浴など生活全般にわたるお手伝い、時には相談にのったり、一緒に外出したりと様々です。利用者さんのより良い生活を支援していけるよう、一生懸命頑張っていこうと思っていますので、どうぞよろしくお願いします! 甲斐 聡子(かい さとこ) 4月から船岡寮で勤務しています、甲斐 聡子です。3月まで知的や身体に障害のある子ども達の支援に関わる仕事をしていました。視覚に障害がある高齢者との関わりは今までほとんど無く、先輩方や時には利用者の方から気付きや助言を頂きながら、日々学ばせて頂いています。 1日を通して利用者の方と関わらせてもらい、時には持たれている力を活かして頂けるよう、手すりなどを使いながら、歩行訓練や体操なども一緒にお手伝いをさせて頂いています。これからもたくさんの事を吸収し、積み重ねながら、より良い支援を目指していきます。 部署通信ライトハウスだより ☆情報製作センター☆ 点字電話帳(京都府・京都市版)を製作しました 情報製作センターでは、点字出版図書のほか、各種印刷物の点字版や音声版も受託製作しています。今年は3年に1度の点字電話帳(NTT西日本様より受託)の製作がありました。なにせ製作部数も多く、出来上がるまでは緊張の連続です。完成にこぎつけても、後で何も事故が起こらないようにと祈りながら、ほっと息をつくようなことでした。 この点字電話帳(京都府版と京都市版の2種類)には、緊急のダイヤル、行政区・市町村ごとのサービスページなど、日常生活に役立つ電話番号が掲載されています。ご希望の方にはお送りしますので、お名前・住所・ご希望の点字電話帳の種類(2種類も可能)・連絡先を、当センター(TEL 075-462-4446 E-mail seisaku@kyoto-lighthouse.or.jp)までご連絡ください。 (渡辺 昭一) ☆情報ステーション☆ 第1回 耳で聴く読書会(おたのしみ会inあいあい教室) 7月30日、“耳で聴く読書会(おたのしみ会inあいあい教室)”を開催しました。参加は約30人。時間も約30分間と短めですが、「楽しく本にふれてもらう」「楽しいひとときをすごしてもらう」ことに重点を置き、同日行われるあいあい教室の“きょうだい児のつどい”に合わせて企画したものです。 当日は“おはなしピッコリー”の方々の楽しい読みきかせや紙芝居、また“喜多さんとゆかいな仲間たち”の方々による美しいトーンチャイムの演奏を聴かせていただきました。 最後に、情報ステーションから持ってきた点字付きの絵本や、布などの異なった素材を使い、さわって楽しめるように工夫された絵本を手に取ってもらいました。早速借りたい本が見つかって図書館の利用登録をされ、何人ものかわいい利用者さんがこの日誕生。大事そうに何冊も絵本を抱え、借りていかれたお子さんもおられたのが非常に印象的でした。 今回は初めての試みでもあり、ボランティアの皆さまをはじめ多くの方々のご協力をいただき、盛会のうちに終わりました。お世話になり、本当にありがとうございました。今後、継続してゆく中で、より身近な図書館になっていければと思います。  (入江 政行) ☆らくらく☆ 恒例のらくらく夏祭りを開催しました 8月18日、21日に夏祭りの行事を行いました。お囃子のBGMが祭り気分を盛り上げる中、ハッピを着てヨーヨー釣りやくじ引きを楽しみ、かき氷を食べました。 色とりどりの水ヨーヨーが、パシャパシャと涼しげな音をたてながら釣り上るとあちこちで歓声があがりました。 くじ引きは引いた番号のカゴから好きな景品を選べるようにしました。お目当ての景品を狙う皆さんの目は真剣そのもの。勝負は時の運、これも祭りの醍醐味です。悲喜こもごもの声が響くなかでも、皆さんが雰囲気を楽しまれている様子が伝わってきます。 かき氷はおかわりされる方もいました。一番人気の味はやはりイチゴ。冷たい舌触りに、暑さも和らぎます。 毎年恒例の夏祭り行事ですが、職員もどうすれば喜んでもらえるか試行錯誤を繰り返しています。これから秋、冬と行事が目白押しですが、よりいっそうのプログラムの充実を目指してこれからも頑張っていきます。 余った水ヨーヨーは窓辺に付けて飾りにしました。また来年もできたらいいですね。(杉田 耕史) ☆鳥居寮☆ 「USJ」に行ってきました! 9月11日、鳥居寮では京都嵯峨野ロータリークラブ様のご招待で、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」に、訓練生・職員・ボランティア合わせて50人で出かけました。USJといえば、7月に『ハリー・ポッター』のエリアがオープンし、今話題となっています。「この機会に是非行きたい」と、10代から70代まで幅広い訓練生の方が参加されました。 10時前に観光バス2台でライトハウスを出発し、12時過ぎに5つの班に分かれて入場。どの班も最初に目指すは、やはり『ハリー・ポッター』のエリアです。しかし!・・・。「一番早い入場時間は17時半!」というアナウンス。障害者手帳のおかげで、並ばなくても時間の予約はできるけど、17時半は帰る時間よりずっと後。あきらめました。それなら、待ち時間60分の『ジョーズ』のアトラクションにということで飛び込みました。ボートが船着き場を出発すると突然サメが襲ってきたり、水や炎を浴びたり、スリリングな映画の場面を体験し、登場人物になった気分でした。 最後に特大の地球儀のモニュメントをバックに全員で記念写真を撮って、16時過ぎにUSJを後にしました。「こういう機会がないと、なかなか行けなかっただろうし、行けてよかった」と皆さん満足しながら帰路につきました。 このような楽しい企画にご招待いただきました京都嵯峨野ロータリークラブの皆様、本当にありがとうございました。(橋本 匡子) 船岡寮NOW ☆「カラオケ店へGO!」☆ 船岡寮で毎月行っているカラオケクラブは、利用者さんの楽しみの一つであり、人気の高いクラブ活動です。ただ、参加人数が多く、なかなか自分の好きな曲を自由に歌えない等の声もあり、それならカラオケ店へ行って最新の機種で好きな曲を思う存分歌ってみようと企画し、昨年よりスタートしたのがカラオケ外出です。広い部屋を予約して、次々と希望の曲を入れていくのですが、いつもとは違う雰囲気や音の迫力に驚いておられる方もいました。曲の入力方法にも「昔は分厚い本で一生懸命探したけれど、今は歌いたい曲がすぐに出てくるのね」との感想が。当たり前のようですが、今は小型の端末に曲名等を入力するだけでどんどんリクエストができてしまう。便利になりましたよね。 今回は2時間の予定で行きましたが、いつもより多くの曲を思う存分歌えたようで、皆さん「楽しい!」と大満足でした。声を出して歌う、ということはストレスの発散にもなりますし、何より皆で行くと盛り上がって楽しいです。また次回を楽しみにしつつ、次は何を歌おうか、と考える利用者さんの顔が浮かんできます。(重 雄次郎) ほうこく ■第23回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 今年の大会は、京都ライトハウス、京都府視覚障害者協会、京都視覚障害者支援センター、関西盲導犬協会の職員で実行委員会を作り大会準備を行いました。 大会前日の7月18日は、視覚障害リハビリテーション協会の5つのプレ企画とプレセッションが京都ライトハウスで行われ、会員の熱心な交流となりました。7月19、20日は、同志社大学寒梅館に本会場を移し、今大会のテーマ「ひとりじゃない。つながり、ひろげる『支援の輪』」のもとに、医療・福祉・教育等の専門家が全国から300人以上、集まりました。 この大会は、会員の口頭発表や50以上のポスター発表に特色があるのですが、今回の中心企画として、初日のシンポジウム「誰もが視覚障害リハビリテーションを受けられるために」、そして二日目のシンポジウム「就労継続のために視覚障害リハビリテーションはどうあるべきか」を中心として視覚障害リハビリテーションに関わる医療、福祉関係者は利用者からどのような支援を望まれているか、どのように支援をしていかなければならないかなどをシンポジストを中心に議論しました。そして、この大会企画の議論を深めるために『視覚障害リハビリテーションに期待すること』と題して日盲連会長の竹下 義樹氏から提言いただいたことや、盲教育にずっと関わってこられた岸 博実先生に講演していただきましたこと、医療の第一線で活躍されている理化学研究所・再生科学総合研究センター網膜再生医療研究開発プロジェクトの高橋 政代先生の『網膜再生による視機能回復とロービジョン』を市民公開講座として取り組ませていただいたことで大変充実した研究発表大会となりました。 また、研究発表と並行して機器展示会を行い、24社のご出展をいただき、多くの利用者の皆さまにもお越しいただきました。大会運営や案内誘導にご協力いただきました関係機関の皆さま、70人以上のボランティアの皆さま、誠にありがとうございました。 ※次回大会は、福島市の「コラッセふくしま」で開催 大会ホームページ http://nponiji.com/taikai/  (牧 和義) ■船岡寮2014ミニミニバザーのお礼 恒例のバザーを9月14日、船岡寮敬老会終了後に開催しました。 今年も京都ライトハウス通信への掲載や案内を配布させて頂いたこともあって、多くの商品をご提供頂きありがとうございました。船岡寮の利用者をはじめ、たくさんのご来場があり、終始賑わいをみせていました。敬老会に来られていたご家族も、衣類や日用品を利用者と一緒に見て回り、会話を楽しみながら過ごされていました。バザーの収益ですが、39,150円でした。今回の収益は、船岡寮の建設資金に使わせていただきます。 皆さまのご協力と多くのご来場に感謝いたします。  (平田 香織) おしらせ ■京都ライトハウスまつり2014 〜来て、見て、触れて!みんなのハウス〜 今年もご利用の皆さま、ご家族、ボランティアの方々、職員、そして地域の皆さまが一堂に会し、交流の輪が広がることを願い、京都ライトハウスまつりを開催いたします。皆さまお誘いあわせの上、どうぞお越しください。 日 時:10月26日(日)10:00〜16:00 *小雨決行 会 場:京都ライトハウス 全館 内 容: [4階あけぼのホール]  船岡老人クラブハウス発表会  FSトモニー紹介コーナー [3階]どきどき☆お楽しみ抽選会            (10:00〜14:30) [2階]  見えないこと体験(10:00〜15:00)・  クイックマッサージ(11:00〜15:00)等  点字クラブでの点字体験、オセロ・  囲碁・将棋クラブ員と自由に対戦!            (10:30〜14:00) [1階]  寿司・焼きそば・手作りパン・肉まん・  チヂミ・フランクフルト・洋菓子・ビール・ ジュースなど模擬店いろいろ!    (11:00〜15:00、なくなり次第終了) [地下1階]池坊華道体験、物品販売、  キッズコーナーなど(10:00〜15:00) ○スタンプラリー 京都ライトハウスまつりを探検しよう!(10:00〜14:30)対象は小中学生。先着100人。景品もあります。 ※エコなまつりをめざしています。マイバックのご持参、ゴミの分別にもご協力よろしくお願いします! ■第48回白杖安全デー 白杖安全デーを今年も開催いたします。 今回も、「白杖見たら声かけて『何かお手伝いしましょうか?』」をテーマに誰もが安心して歩ける福祉の街づくりをめざし啓発活動を行います。また視覚障害者が外出する際、特に大きな助けとなる「声かけ」の重要性をアピールしていきます。 今年は運動会と開催日が異なるため午後からの開催となります。お間違いのないようにご参加ください。 日 時:11月16日(日)13:00〜16:00(予定) 内 容:交通安全集会とパレード 集会会場:元春日小学校 講堂      (河原町丸太町交差点北西角) パレードコース:河原町丸太町〜         烏丸御池付近(順次解散) ■医療関係者向け研修会 眼科での見えない・見えにくい患者様に望まれる支援の実際・実践を知り、福祉との連携を進める研修会です。今年は12月に開催します。 7回目を迎える今回は、愛知県で、ほんじ眼科クリニックを開業し、訪問介護事業所「ソワン」を経営、視覚障害者の外出支援も実施されている振本 常弘氏をお迎えします。 毎年恒例になっているロービジョンケアについても企画しています。 日 時:12月14日(日)10:00〜15:20(受付9:30〜) 場 所:京都ライトハウス4階     あけぼのホール/研修室1・2ほか 対 象:医療関係者 定 員:30名 費 用:2,000円 締 切:11月30日(日) 申込・問合せ:京都ライトハウス        相談支援室(岩井)        TEL 075-451-4555        FAX 075-451-4488 E-mail hokuhoku-iwai@ymail.plala.or.jp ■2014年度 第40回視覚障害者啓発事業 「あい・らぶ・ふぇあ」 〜ありがとうで始まるやさしい社会〜 今年度の会場は、大丸京都店に帰ってまいります。恒例となった小学生絵画コンクールやご好評のブラインド喫茶などの体験をはじめ、ブラインドサッカーについての講演など盛り沢山の企画を予定しています。ぜひご来場ください。 日 時:2015年1月9日(金)〜12日(月・祝)10:00〜18:00 ※最終日は17:00 まで 会 場:大丸京都店6階 イベントホール【入場無料】 問合せ:あい・らぶ・ふぇあ実行委員会 詳しくは京都ライトハウスホームページでもお知らせします。 ■年末年始の休館・休業のお知らせ 本館休館中は宿直および日直も不在となりますので、ご注意ください。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。 ★本館休館 窓口・貸会場 12月26日(金)18時〜1月3日(土)         ※4日(日)休日対応 ★各サービスの休業 情報ステーション  読み書き・対面等  12月26日(金)〜1月6日(火)  貸 出    12月26日(金)〜1月6日(火) 眼科相談/ ロービジョン相談   12月25日(木)〜1月7日(水) 喫茶きらきら    12月25日(木)〜1月5日(月) パソコン相談    12月25日(木)〜1月5日(月) ■第32回視覚障害者京都マラソン大会開催のお知らせ  例年は3月に開催しておりますが、今大会は1ヶ月早い2月の開催となりました。 詳細は京都ライトハウスのホームページにてご紹介しております。 多くの皆さんのご参加とご声援をお待ちしております。 開催日:2015年2月8日(日) 雨天決行 会場:西京極総合運動公園陸上競技場 及び周辺道路 申込締切:11月14日(金)当日消印有効 問合せ:視覚障害者京都マラソン          大会実行委員会事務局     TEL 075-462-4400     FAX 075-462-4402 おれい <このコーナーは、5万円以上のご寄付、ご寄贈いただいた方々をご掲載しています> 皆さまからのご厚志はライトハウスの事業運営資金として活用させていただきます。ありがとうございました。 ■明石 進様  6月12日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■(株)つえ屋様  6月30日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■平塚 慶子様  7月2日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■富山 竜二様  7月22日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■宮川 清様  8月5日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■岡野 伊三郎様  8月22日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■(株)サン工芸様  8月28日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■京都府視覚障害者協会様  多額のご寄付を頂戴しました。 ■丸清木材(株)様  毎月定期的に多額のご寄付を賜り、ありがとうございます。 ■(株)わかさ生活様  毎月定期的に多額のご寄付を賜り、ありがとうございます。 ■ワコール労働組合様 今年も、ワコール労働組合様からの御援助により、ガイドブックシリーズ8作目、点字版「富士さんぽ」(全3巻、ドット・テイラー製富士山周辺地図付)を、希望が寄せられた全国の点字図書館・盲学校等の中から90施設を抽選で選び、7月10日に送付いたしました。ワコール労働組合様は、組合員からのカンパを原資として、京都ライトハウスが行う点字図書出版事業を中心に、1982年から継続して御援助をいただいております。本当にありがとうございました。 ご寄付ご寄贈ありがとうございます! 次の通り、数々のご芳志をいただきました。厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。 (50音順・敬称略) 2014年6月1日〜2014年8月31日 寄付金 197件  6,782,614円 物品寄付・ご奉仕 157件  【寄付金】 あいあい教室保護者会、浅山眼科医院、伊藤眞一郎、海老根正子、大西眼科医院大西吉昭、岡本綾子、小古田初江、梶宏、加藤博史、木久茂、岸博実、北梅津民生児童委員協議会、京都から竹民謡会、京都タワーホテル、京都ハーネスの会、桐山眼科、倉田時子、佐々江満治、佐々木あとみ、澤義則、重田雅子、白坂澄夫、鈴木紘一、崔春夫、辻やよい、堤明子、手島康子、鳥居寮点字サークル、中橋彌光、西村一美、(株)ヒトミ人見康裕、松浦木実、松浦春雄、松本すみ子、弓削経夫、弓削眼科診療所、楽只自主防災会、匿名9件  【物品寄付】 あすなろ会、(有)イチハシ、伊藤陽子、(株)魚国総本社京都支社、(株)エッシェンバッハ光学ジャパン、榎並悦子、大野(株)、公益社団法人温故学会、北村裕喜子、木原清香堂茶舗、京都トヨタ自動車レクサス北大路、(株)公益社、佐古信子、佐々木あとみ、佐々木智栄子、(株)シミズ・ビルライフケア関西、社団法人京都市シルバー人材センター、高井洋子、野嘉子、橋美知子、辻やよい、点友会、永井恵子、浪川光代、禰宜田法子、松田憲彦、村井昭治、山本純、和田恭子、匿名2件  【ご奉仕】 青木保、青山弘、安部敬二、天岡宏、飯塚涼子、生島芙美江、池田孝嘉、井後あかね、伊佐迪子、石川泰史、五十川富士子、磯部治、一谷孝、市邊愛佳、井上千恵子、井上正子、上田澄江、内田主男、内田務、宇野宏美、オーガスティンジョナサン、大内竜二、大谷八重子、大槻みゆき、大戸明美、大羽正一、大橋東洋彦、岡村壽子、奥村久子、奥山晴生、小古田初江、梶寿美子、(株)カジヤマプロテーゼ、梶原清一、加藤紀江、鎌田啓子、川合正子、川勝周子、河東大樹、カンネベルクエリカ、菊沢喜八郎、北垣せつ子、北川吉子、北村貞人、北山恵子、北脇圭二、木村芳子、京都産業大学新社会ボランティアサークル、京都PANA-ALC、久世敏代、上阪禎子、小松朝子、さえずり会、佐久間正雄、櫻田朋子、佐々木ますみ、佐々木陽子、佐渡和代、塩見章子、柴田慶子、白坂澄夫、城野時一、杉浦洋子、杉本新造、住山旦子、高城昌二郎、高田由紀子、橋桂子、田中祥雄、田辺誠子、谷口虹子、玉城忍、玉木容子、辻謙一、辻美也子、辻井玲子、堤育子、東海和子、同志社中学校、徳満凛也、永井寿江、長曽葉子、中谷武司、中谷泰子、中西博子、南條康子、西尾紀子、西島きよ子、西松義夫、西村ゆり、野間赳夫、畑勇子、林晃次、馬場康子、樋口庸子、一松睦子、ひとよ咲希、平井健次、福見久代、藤井綾子、藤野つるみ、藤山和子、堀田陽子、ボランティアサークルにじ、前川加代子、前田ふじ子、前田美名子、前中知栄、松本すみ子、三浦豊子、宮永まゆみ、村上直子、目黒正子、本草野政雄、森初子、藪佳子、山下祐嘉里、山田恭子、山本早苗、山本珠子、横山邦子、吉田義子、吉田善次、朗読グループあいあい、和田三重子、渡辺ツヤ子、渡部隆三、割鞘美和 京都ライトハウス後援会 次の通り、後援会費と運営資金寄付金を納入いただきました。会員の皆さまのお名前を掲げ、厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。      (50音順・敬称略) 2014年6月1日〜2014年8月31日 後援会費 136件 272,000円 運営資金寄付金 88件 5,830,168円 愛きもの、青柳安喜代、浅川美津子、芦田文子、天川晃、荒井龍也・信美、庵原清、井澤慶子、石川公三、石黒メディカルシステム(株)石黒忠夫、石津利幸、石津満寿美、泉久美子、井谷礼子、井上勢津子、井上登志子、今本史代、岩田眼科医院岩田親良、上坂正文、上田明美、上村幸代、海老根敦子、大久保和代、大島仁、大槻清子、岡ちか子、奥西充彦、小古田初江、尾嵜匡代、小谷一雄、蔭山高至、香西朗、加地久子、梶島スズ子、片岡晴夫、片岡美佐子、勝間寛治、鎌田啓子、上参郷禮子、刈米育子、川嶋憲治、木下幸子、木下博之、京都車椅子ダンス子亀の会、京都廣学館高等学校学校長、桐山千秋、久世尚、國枝隆信、欅田レイ子、久保佳子、栗原亨、黒川義直、黒木敏夫、こおろぎ、小林光子、小林ルミ、小槙紀、小松朝子、酒元モモエ、佐竹邦夫、佐藤貞子、佐藤譲、志賀朱美、下地幸夫・和子、菅豊彦、杉本敬子、杉本冨紗子、鈴木君江、鈴木紘一、鈴木つや子、田みよ子、橋宏、林実子、竹内鏡子、竹上恵子、武田文子、竹村成子、多田有輝子、田中武、田中久子、田中文夫、田中葉子、(株)田中長奈良漬店、谷直介、田村悦子、つくね工房やまだ山田慶三、手銭秀夫、寺田由子、徳田正子、徳久道、永井幸子、中奥ウタ、中路裕、中田景子、中谷保子、中根しづ子、中村春実、並河英津子、西井千恵子、錦織房枝、西田伸、西田眼科クリニック西田恵理、西村敦子、西村喜美、西村さと子、丹羽登茂子、野尻誠、葉賀トミエ、長谷川彰、畑チエ、八田良子、花の会、林勝治、原田佳子、日置美代、人見米一、弘田トモ子、福永益子、(株)フジタ、藤田洋一、藤山和子、藤原マサコ、堀田陽子、松野洋子、松森幸美、真鍋清子、水口幸一、水野菊子、水野歯科医院水野雅則、三村敏子、宮川美知子、宮本政和・美千代、村尾寛治、目黒正子、茂木幹央、森和彦、守口康子、安井ひでこ、山本章雄、弓削堅志、弓削由佳、渡辺多鶴子、匿名2件 編集後記 今回の鳥居賞は初のご夫妻同時受賞でした。結婚45年はサファイア婚。誠実と徳望で結ばれ歩んでこられた…素敵ですね。(北村 和子)