ライトハウス通信120号 P1 迎春 2010年元旦 新年あけましておめでとうございます。 旧年中は厳しい経済不況に加え、新型インフルエンザが流行する中、多くの皆様方に京都ライトハウスをご利用いただき、また、ご支援・ご協力賜りましたこと、深く感謝申し上げます。 今年は、京都ライトハウスが誕生して49年目、これまでの半世紀の歩みを振り返り、より明るく輝き続けることができる「灯台」として法人設立50周年の節目に向けた記念事業に取り組むとともに、船岡寮の改築問題をはじめとする諸課題の解決に役職員一同力強く邁進してまいる決意でございます。 引き続き、京都ライトハウスの事業の発展に向けて皆様方のご指導ご鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。 本年が皆様にとって健康で明るい一年でありますようご祈念申し上げます。 京都ライトハウス役職員一同 P2 新春にあたり、2009年度採用の職員に集まってもらい、仕事への思いや今年の抱負を語ってもらいました。新人といっても年齢は20〜40代までと幅広く、経験豊富な新人たちです。 林下 ちあき<情報ステーション>   大学卒業後、家が西陣なので繊維関係に勤めるうち、誰かの役に立つ、生活に密着した福祉か教育の仕事に進みたいと思っていました。自宅の近くで知っているライトハウスの採用募集を知り、本も好きだったので応募しました。直接利用者さんと話せるサービス部門で良かったです。まずい対応をしたときは「わかる人に代わって」、きちんとできたら「ありがとう」と言われるなど毎日がシビアです。早く信頼してもらえる職員になりたいです。今は、点字が読めるようになって喜びを感じています。点字で書かれた図書希望がたくさん来ますから。最近は、自分の位置づけを段々考えるようになっています。先輩方の仕事を分担して任せてもらえる力をつけたい。また、ボランティアの方々とも信頼関係を築いていきたいです。 田中史<相談支援室・ほくほく>  東京の福祉関係で10年以上勤めてきました。直近は精神障害者の活動支援センターです。以前は、ここのような相談業務はなく、利用者の方が自由に来られるサロン型の施設でした。ほくほくは精神障害や知的障害の方も来られるので、今までの経験が役に立っていると思います。ほくほくも開業して2年が経ち、相談の内容も幅広いものになっています。対応がより良いものになって、他の支援センターと協力して特色が出せれば良い、精神保健福祉士として自分の役割を出せれば良いと思います。 小谷 泰政<FSトモニー>  強い思いを持って民間企業から福祉の世界に移り、8年目になります。以前は知的障害者の施設で、就労支援や障害者自立支援法施行による新事業準備などをしていました。ライトハウスでは視覚障害者の就労門戸の狭さについて勉強し、課題もかなり見えてきましたが、支援にまだ迷いも多い。時間をいただいて、就労支援を進めていきたい。昨年8月から就労に関する検討会を鳥居寮と開催しています。現在は利用者さんの直接処遇なので企業回りはあまり出来ていないけれど、支援ネットワークを作り、一人を就職させるだけでなく、総合的に発信できるものにしていきたい。FSトモニーは移行支援を先進的に行っているからこそ見える問題点もある。これを材料に就労支援事業を担当させてもらえれば楽しく働けると思います。 大野木 達矢<らくらく>   これまで会社員や公務員の臨時職員をしていました。自分の進路を考え、悩む中でヘルパー2級の資格をとり、福祉の世界で仕事することを考えていました。自信はなかったのですが、今は勉強して、戸惑いながらも進んでいます。らくらくでは入浴介助が一番戸惑いました。どこまで支援し、ご本人に任せるのか悩みましたが、先輩の助言でここまで来られました。今年も着実に一歩ずついきたいです。夢としてはレクリエーションでピアノを弾いて利用者さんに喜んでもらえたらいいな。未経験ですが追いついていきたい、成長していきたいです。 P3 太田 ともえ<船岡寮>  私は社会福祉士とヘルパー2級を大学時代に取りました。登録ヘルパーをまず1年、基本的に外出支援中心でしたが、知識がないまま介護をすることが不安でした。施設で働きたいなと思ったときに募集を知りました。施設は24時間すべてが見られて、介護の技術がよくわかる。利用者さんの状態は日々変化していて、前はされていたことができなくなられる現実が身にしみる日々です。今、船岡寮では改築が大きな課題です。利用者さんの「私たちが生きている間に改築してほしい」という切実な声がありました。実現にむけて動き出したいです。4月で仕事が一回りして、やっと全体の流れがわかるようになると思います。焦らず着実にいきたいです。 木下 真弓<情報ステーション>  前職はシステムエンジニアをしていました。システムを設計・構築・運用する仕事です。家を建てるときのように、設計図を描き、建築し、完成した家の面倒を見るような仕事です。今は、利用者さんから図書のリクエストをお聞きして貸出や返却作業等をしています。想像していた以上に毎日が忙しく、作業量の多さに驚いています。情報系から福祉系という全く異なった業種でまだまだ戸惑う日々ですが、これから頑張りたいと思います。 6人の新人職員に新年の仕事への意気込みなどを語ってもらいました。この1年、利用者の方々、ボランティアや後援会の皆さまの温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。(編集 山本 たろ) 船岡寮NOW 〜「感謝」の一言に尽きる、そんなコンサートでした〜  去る、11月1日、あいにくの雨模様にもかかわらず140人の方々がお見えになった「船岡寮チャリティーコンサート〜盲老人にやすらぎを〜」は、長年船岡寮のサークルを切り盛りしてくださっている先生方のご尽力による企画です。  なによりも梶 寿美子さんはプリマルーチェのメンバーと共にお琴の演奏を披露してくださるだけではなく、軽快なおしゃべりと普段からのお付き合いの様子が伝わるあたたかい雰囲気をみごとに演出してくださいました。おかげさまで利用者の皆さんも懐かしの童謡を一緒に口ずさんだり、仲間の詩吟に拍手したり、お茶タイムにはお菓子をいただきながら歓談ができたり、ゆっくり、ほっこりと楽しいひとときが過ごせました。  「風邪などひいている時は二人の部屋は安心できるものの、やはり狭すぎます。寮母さんも看病などで大変です。どうか私の生きている間にきれいな広い部屋をお願いします」と利用者さんの生の声も来てくださった皆さんに聞いていただけました。  お忙しい中の貴重なお時間を割いてご来場くださり、また多くのご浄財も頂戴しました。長時間にもかかわらず利用者の皆さんが楽しく過ごせるようご配慮いただきました。最後にこのコンサートが職員達に大きな力を与えてくださったことに心から感謝します。(伊藤 康子) P4 船岡寮職員紹介 P5 部署通信ライトハウスだより  ☆視覚障害者支援施設 鳥居寮☆  嵯峨野トロッコ列車に乗って!  11月6日、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車に乗りに行きました。錦秋の保津峡というには少し早かったのですが、たくさんの観光客の人達と一緒に、訓練生の皆さんと職員、合わせて37人が参加しました。  嵯峨野観光鉄道は、山陰線がトンネルを掘って複線化したあと、保津峡に沿った旧山陰線の線路を利用して平成3年に開業しました。江戸時代に角倉了以が開削した保津川下りの高瀬舟を眼下に見ながら、全長7.3kmの区間を25分くらいで走ります。沿線には鉄道会社の人たちが植えて育てた桜や紅葉の木々が多く、トロッコ保津峡駅周辺ではことに豊かな自然が残っていて、猿・鹿・猪などが走りまわって(?)います。  訓練生の皆さんはトロッコ列車に乗るのをすごく楽しみにしていました。当日は素晴らしい晴天で、どなたかはわかりませんが鳥居寮の晴れ男・晴れ女の威力を感じました。ただ、皆さんにトロッコ列車の感想をお聞きしたら、ちょっとお尻が痛かったという方が多かったので、これから行かれる方は座布団持参が良いかもしれませんね!明日からは歩行、点字、パソコンの訓練に戻ります。 \(^o^)/(野崎 正和)  ☆就労支援事業所 FSトモニー☆  ふれあいカフェ「きらきら」  朝夕めっきり冷え込む時候となり、喫茶のメニューの売れ筋にも変化が出てきました。アイスクリームやマンゴープリンなどの冷たいデザートに代わり、ぜんざいのような温かいデザートが人気です。おじいちゃんおばあちゃんには昔懐かしい「和のテイスト」が好まれているようです。現在デザートの充実を図る計画をしていますので、皆さん楽しみにしていてください。先般、お客様のご要望で期間限定メニューとしていた「たこやき」「ハヤシライス」は、好評につき定番メニューとして販売させていただくことになりました。これからもお客様のリクエストに耳を傾けながら、喜ばれるように料理のレパートリーを増やしていこうと思っています。  お馴染みの日替わりランチは、飽きがこないようにバランスよく和洋折衷の献立を考えていきます。昨今、魚離れが進むなか「骨なし魚」を使い、洋風などの味付けで食べやすく斬新な魚料理を提供し、皆さんに喜んでいただけたら嬉しく思います。  なお、きらきらの切り盛りは10月より山下 太が担当となりました。まだまだわからないことばかりで、まわりの皆さんに支えられて毎日奔走しています。お客様に安全で美味しいと喜ばれる食事を提供できるように、きらきらスタッフ一同頑張っていきます。 (高橋 一夫) P6 ほうこく ■第43回白杖安全デー  10月4日、京都ライトハウスの4階ホールにて、第43回白杖安全デーの集会を関係機関の代表の方々を来賓にお招きし、視覚障害者の皆さんら総勢180人の参加の下に開催しました。  まずは3人の視覚障害者の方からの訴えです。Aさんは「自分も少し前まで自転車を放置していた同じ晴眼者だったので決して偉そうに言える立場ではありませんが、自転車のスポークに挟まって何度も杖を折ってしまい、ヒヤヒヤしながら歩いています。たとえ目が悪くても社会で役立ちたい。白杖歩行といえども胸を張って背筋を伸ばしてかっこよく歩きたいじゃないですか。皆さんがそのためにちょっと気をつけてもらえば非常に助かります」と話してくれました。続いては京都市自転車政策課から、放置自転車対策の取り組みについて助成制度の活用などを示しながら報告がありました。  今回、サブタイトルを「気づいてね。その自転車がとおせんぼ。」としました。当実行委員会のメンバーと京都府視覚障害者協会の会員さんと一緒に、小学生対象の交通安全教室、秋の全国交通安全運動に合わせた地域の啓発活動など5ヵ所の会場に出かけ、白杖と交通安全についてアピールをしてきた報告をし、さらに今回初めて作製した啓発用の紙芝居とポスターを披露しました。  最後に北村 裕喜子実行委員長から「安心して歩ける、それを日々の生活の中でひしひしと感じている私たちだからこそが、府市民に訴えていかなければと思います。自転車には怖い思いをしていますが、決して排除するのではなく共存していきたいと望み、皆さんに訴えていきたいと思います」と結びました。 (高橋 一夫) P7 ■京都ライトハウスまつり2009  〜レッツゴー 千北灯台〜  去る10月25日、京都ライトハウスで「京都ライトハウスまつり2009 〜レッツゴー千北灯台〜」を開催しました。当日は雨予報でしたが、みんなの気持ちが通じたのか雨も降らず、約1100人の方にご来場いただきました。  今回はじめて地階では野菜や文房具、手作り物品等の販売をしました。1階の模擬店では、蒸しまん、手作りパンなどの昨年は無かった新たなお店も増え、「お腹いっぱい食べることができた」という声が多く寄せられました。また、1階デイルーム(らくらく)に「特設ステージ」を設け、昨年同様に紙芝居やコーラス、楽器の演奏を披露していただきました。出演してくださった方々は「広い場所に初めは緊張したが、じっくりと聞いてくださる方が多く、がんばれた」とのことでした。2階ではクイックマッサージや音の3Dシアター、点字教室などがおこなわれました。3階では風船ヨーヨー釣りやプラパン工作などの子ども向け催しを行い、各階の賑わいとは違って、子どもたちがゆっくりじっくりと工作に取り組んでいる姿が印象的でした。4階では船岡老人クラブハウスの発表会、鷹峯小学校合奏部の友情出演に大きな拍手が寄せられ、新人職員によるクイズ大会、「サザエさん」の演奏は舞台と会場が一体となり楽しむことができました。  また、おたのしみ抽選会を2階教室6にて随時行ったことにより、自分でくじを引くというドキドキ感もあり、抽選会場ではあたり・はずれに喜んだり、悲しんだりと笑い声が絶えませんでした。この抽選会で「おたのしみ“特別”抽選会」への出場券が当たった50人の方には、4階ホールで再度、豪華景品が当たる抽選会が行われました。最後に1等景品「岡山美作湯郷温泉ペア宿泊券」の当選者が発表され、大盛況のうちにまつりは閉幕となりました。  ご来場いただきました皆さま、ご協力いただきました皆さまに心よりお礼申し上げます。  (松田 裕美) P8 祝! うれしいお知らせを皆様にお届けします! ■厚生労働大臣表彰(全国)に加藤所長  厚生労働省の社会参加促進功労者として、加藤 俊和情報ステーション所長が表彰されました。平成21年度の表彰者は、障害当事者の自立更生者31人、直接的な処遇に関する更生援護功労者32人、情報なども含めての身体障害者等社会参加促進功労者7人の計70人でした。  加藤所長は、長年にわたって点字の普及・啓発に務め、点字図書館をはじめとする講習会等でその資質向上・視覚障害者の社会参加促進に尽力したとして、日本盲人社会福祉施設協議会から推薦されての表彰でした。  12月3日、第59回表彰式典が厚生労働省の講堂で開催され、延長国会となったために出席できなかった長妻厚生労働省大臣の代理として水田厚生事務次官が代表に手渡され、挨拶を述べられました。来賓には、日盲連の笹川会長、日盲社協の茂木理事長をはじめ多くの関係者が参列されました。 (山本 たろ) ◆加藤所長の談話  式典には、デフリンピック成績優秀者53人も合わせて表彰が行われ、会場は若い人たちの手話が飛び交い、さわやかな息吹に圧倒されていました。  午後は、皇居での天皇・皇后両陛下拝謁がありました。宮内庁の正面の阪下門を表彰者を乗せたバスがくぐり抜けたまではよかったのですが、様々な障害のある方がおられ、入門・出門は全員がそろっていなければなりませんので、トイレに行かれる方など、入出門での待ち時間は合計2時間近くにもなりました。天皇陛下のお言葉のあと、段を下りられた両陛下が、前の列に並ばれている視覚・聴覚・肢体・筋ジストロフィーなど各障害の方々にお声をかけられ和やかな雰囲気の中で拝謁が終わりました。  今回、70人の受賞理由の中で、私にだけ「点字」の表現があり、ルイ・ブライユ生誕200年記念の今年を象徴するかのような思いがけない表彰となりました。京都ライトハウスの創立のわずか前から点字に接して48年もの間、多くの視覚障害者、ボランティア、職員の方々とともに歩ませていただき、皆さまの代理としてお受けさせていただきました。心より厚く感謝申し上げます。 P9 ■社会貢献者表彰 受賞 あいあい教室  11月24日、平成21年度(第39回)社会貢献者表彰式典が、ANAインターコンチネンタルホテル東京で行われ、あいあい教室から高橋弥生が代表で受賞してきました。  「人命救助の功績・社会貢献の功績・特定分野の功績」3部門、168件の候補の中から48件が表彰され、「社会貢献の功績」の部門においてあいあい教室が選ばれました。全国に先駆けて、30数年にわたり視覚障害児の親子支援にあたり、保護者の悩みに応え、子ども達の発達を支援にしてきた活動が評価されたものです。  当日の表彰式典には常陸宮、同妃両殿下がご臨席され、省庁や大使館関係の方など約400人の参加者があり、厳粛に盛大に行われました。また、副賞として日本財団賞として金一封をいただきました。  長年にわたり地道に積み上げてきたことが評価され、職員一同大変感激しています。また、これまで教室にかかわってくださった元職員の方にもお礼を申し上げます。  これまでに360人以上の子ども達を受け入れ、お母さんやお父さんに寄り添いながらも多くのことを教えていただき、そして子ども達の笑顔に喜びとエネルギーをもらっています。この受賞を機に、これまで以上職員が一丸となって仕事に励んでまいります。 (高橋 弥生) ■きらっと光る「ておとる会」  鳥居寮訓練生の外出支援ボランティアグループ「ておとる会」は、11月10日に厚生労働大臣感謝状を京都市役所においていただきました。鳥居寮の発足以来、地道に活動を続けてこられたことが評価されたものです。会員の皆さま、おめでとうございます。これからも鳥居寮のよき理解者であり、視覚障害者福祉向上にどうぞご協力お願いいたします。 (宮江 真矢) 輝かしい各賞に心よりお祝い申しあげます。 P10 ■今、視覚障害者にとっての 地デジ環境は?  2011年7月、これまでのアナログテレビ放送から地上デジタルテレビ放送(地デジ)に変わります。  視覚障害者にとってチャンネルの切り替えなどは問題ないのですが、地デジならではの様々な機能は画面を見ながら操作しなければならず、大きな課題です。画面に一覧表示される番組表から見たい番組を選択して予約録画するという操作もこれまでできませんでしたが、三菱電機では視覚障害者の意見を取り入れ、番組表等を音声で読み上げるテレビを発売しています(しゃべるテレビ機能)。  なお、現在使用中のテレビに簡易チューナーを設置すればデジタル放送が視聴できます。経済的理由のためチューナー購入が困難な方には、今年度に引き続き4月からも支援制度の実施が予定されています。また、これまでテレビ放送をラジオで聞いておられた視覚障害者の方も、現在お使いのラジオではテレビ放送が聞けなくなり、ワンセグ(テレビ)のついたラジオや携帯電話に買い替える必要があります。  ライトハウスでは今後も皆さんへの情報提供に努めてまいります。   (野々村 好三) ■秋空のもと、高齢部の皆さんと消火訓練  11月19日に防災避難訓練を、京都府視覚障害者協会高齢部の皆さんと一緒に行いました。この日は「高齢部福祉のつどい」がホールで開催され、午後から北消防署の長嶋予防課長から講演をいただき、消火器や警報機の見本を触らせてもらうなどの貴重な体験をしました。その後、全館で避難訓練を実施しました。避難滑り台の使用、消火用散水栓を使っての消火訓練など盛りだくさんの内容でしたが、皆さんの奮闘もあり、無事成功との講評をいただきました。北消防署の皆さまご協力ありがとうございました。   (山本 たろ) P11 ■ブラインドレストランに参加して <ブラインドレストランとは> 視覚障害に対する正しい理解を促し、深めるために考えだされたもので、食事をするという行為が、いかに難しくて、大変なのだという事を身を以て体験することに始まった。 さらには、視覚に頼らず、聴覚、味覚、嗅覚をフルに使うことは、食に関する意識を高める食育にも繋がると、良識ある熱心なレストランが次々に始め出した。 (カーラ・ラガッツアHPより抜粋) ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇  10月28日、昨年に引き続き2回目の開催となる「ブラインドレストラン」に初めて参加しました。  場所は祇園にある「カーラ・ラガッツァ」。とてもお洒落なイタリアンレストランでした。この日の参加者は、新聞社の取材等も含めた総勢40人ほど。軽快な司会のもと、和やかに会が始まりました。  まずアイマスクを着用して、順次テーブルへと移動します。もちろん、1対1で声を掛けながらエスコートしてくださるのですが、どんな席なのか、隣に誰が座っているのか、全くわからないということは、ただただ、不安でしかありませんでした。真っ暗闇の中、周囲の話し声や物音にいつも以上に敏感になりながら、随分長い時間、待っていたような気がします。そうするうちに食事が運ばれてきました。前菜、パスタ料理、メインディッシュの鶏モモ肉のローストをいただきました。どのような食材を使って、どんな風に盛り付けがされているのかわからない。スプーンでうまくすくうことができない。口へ運ぼうとしても途中で落ちてしまう。やっとうまくすくえたと思っても、今度は量が多すぎて、うまく口に入らない。食べ残しがないか確認できない…等々。あぁ…私たちは普段、視覚に頼りきって生活しているんだなぁということを改めて実感しました。ほんの2時間ほどでしたが、このような世界を体験することができ、非常に勉強になりました。  今回感じたことを胸に留めながら、ライトハウスで出会うたくさんの方々に優しく接していきたいと思います。最後に、カーラ・ラガッツア様をはじめ関係者の皆さま、このような企画を組んでいただきどうもありがとうございました。        (平田 香織) P12 おしらせ ■京都府視覚相談会(要申込・参加費無料) 日 時:2010年1月19日(火)      10:30〜15:30 会 場:公立山城病院 問合せ・申込:木津川市社会福祉課        TEL 0774-75-1211 ■講演会(入場無料) テーマ:「見えにくさを理解するために」 内 容:見えにくさの状態は人それぞれです     が、保有する視機能を活用するため     には、まず自分の見え方について理     解することが大切です。「見る」こと、     「見えにくい」ことについて例をあ     げてお話し、また見やすくするため     の工夫についても触れます。 講 師:横山 貴子氏(京都府立医科大学     眼科 ロービジョン外来担当) 日 時:2010年1月19日(火)     13:30〜15:00(予定) 会 場:木津川市 公立山城病院9階 対象者:見えにくい方・見えない方     ご家族の方・福祉に関心のある方 問合せ:京都ライトハウス 鳥居寮     TEL 075-463-6455 ■2009年度 視覚障害者福祉啓発事業 「あい・らぶ・ふぇあ」〜見えない人・見えにくい人のスマイルライフ〜 日 時:2010年1月21日(木)〜24日(日)    10:00〜18:00(最終日は17:00まで) 会 場:大丸京都店 6階 多目的ホール 問合せ:京都ライトハウス内    「あい・らぶ・ふぇあ実行委員会」 ◆主な内容 ◎小学生の絵画コンクール ◎松永 信也 氏  (『「見えない」世界で生きること』著者)  21日(木)13:30〜、24日(日)11:00〜 ◎21日(木)オカリナ合奏、  22日(金)お琴ふれあい ◎廣瀬 浩二郎氏(民族学博物館准教授)  22日(金)さわるワークショップ ◎岸 博実 氏(歴史研究家の盲学校教諭)  23日(土)「視覚障害児教育の始まり」 ◎24日(日)座談会:障害者のスポーツ ◎スマイルサロン ◎展示 ◎体験 ■2009年度「眼科医療関係者向け研修会」 日 時:2010年2月7日(日)     10:00〜16:15 会 場:京都ライトハウス 研修室 目 的:視覚に障害を抱えて生きる人々の     思いに寄り添うためには何を実践     したら良いのか。     医療関係者と福祉関係者が共に協     力し合い、考え学びます。 対象者:眼科医療関係者 定員30人(先着順) 費 用:3000円(昼食・飲み物・資料代含む) 問合せ・申込:京都ライトハウス        相談支援室「ほくほく」         TEL 075-451-4555 後 援:京都市・京都府眼科医会 P13 ■第27回視覚障害者京都マラソン大会 開催のお知らせ  本大会は毎年多くのランナーの方にご参加いただいています。また、大勢のボランティアスタッフの皆さまのご協力により開催しています。27回目を迎える今回も一人でも多くの方のご参加とたくさんのご声援をお待ちしています。 日 時:2010年3月7日(日) 雨天決行 会 場:西京極総合運動公園陸上競技場     および周辺道路 競技種目:10q・3q・1q      (男女別、全盲・弱視別) 特別協賛:株式会社 わかさ生活 参加費:無料 申込締切:2010年1月15日(当日消印有効) 問合せ:視覚障害者京都マラソン大会     実行委員会事務局     (京都ライトハウス内)     TEL 075-462-4400     FAX 075-462-4402     E-mail     info@kyoto-lighthouse.or.jp ※件名は『マラソン大会申込書』でお願いし ます。 ■第31回京都ライトハウス 点訳ボランティア認定試験のお知らせ 下記の日程で標記試験を実施いたします。 日 時:2010年4月13日(火)     13:30〜16:00 場 所:京都ライトハウス研修室1・2 申込締切:3月29日 問合せ:京都ライトハウス     情報ステーション(矢部)     TEL 075-462-4579 ■「ご意見箱」を設置しました。  この1月から、皆さまの声をお聞かせいただき、より良い運営に反映していこうと、『ご意見箱』を設置することとなりました。場所は、玄関ホール南側のサークルボックスの上に設置します。記入用紙を墨字・点字ともにご用意していますので、どしどし皆さまのご意見をお聞かせください。 ■次の通り、職員人事を行いましたので お知らせします。  退 職 平成21年9月10日付  FSトモニー       森本  稔 平成21年11月30日付  情報ステーション     小西 理恵 平成21年12月31日付  船岡寮          山下 淳子  採 用 平成21年12月1日付  情報ステーション     木下 真弓 平成22年1月1日付  船岡寮          杉村  香 p14 おれい ■永和化成工業(株)様  9月8日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■ローム(株)様  9月30日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■(株)ワコールホールディングス様  9月30日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■国際ソロプチミスト京都−みやこ様  10月3日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■久保 澄子様  10月25日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■ECC地球救済キャンペーン事務局様  10月30日 多額のご寄付を頂戴しました。 ■(株)わかさ生活様 毎月定期的に多額のご寄付を賜り、ありがとうございます。 皆さまからのご厚志はライトハウスの事業運営資金として活用させていただきます。ありがとうございました。  次の通り、数々のご芳志をいただきました。厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。 (50音順・敬称略)  【寄付金】 青山清子、青山弘、庵原万喜子、(株)イシダ、ウサギヤ、梅村治、NPO法人青空ふれあい農園・ハーブ倶楽部、大谷大学、「奥野正子90才の今」作品展、木村宗泉・吉塚宗亜、京都新聞社会福祉事業団、京都室町ライオンズクラブ、京都市北区社会福祉協議会、京都府立大学、くらぶ優衣、黒川義直、国際ソロプチミスト京都−北山、清水日出夫、城北病院、寿司のむさし、タキイ種苗(株)、辻内信子、(財)鉄道弘済会西日本管理部、同志社D・M・C、富村税理士事務所、(株)内藤建築事務所、仲島トシエ、中橋彌光、馬場康子、福田幾子、安淵幸雄、吉田米男、楽只自主防災会、楽只地域女性会、龍谷大学短期大学部、匿名12件  【物品寄付・ご奉仕】 青山弘、アサヒカルピスビバレッジ(株)、芦田恵、あすなろ会、生島芙美江、伊佐迪子、五十川富士子、イタリア料理カーラ・ラガッツア、一谷孝、伊藤治子、稲谷奈緒美、井上高行、井上千恵子、井上正子、今村久美子、上田澄江、浮守篤子、内田主男、内田務、宇野史子、(株)エーディックス、大谷八重子、大西至、大野(株)、大原一晃、岡村壽子、岡本タミ子、岡本久栄、奥村勉、奥村久子、奥山晴生、梶原清一、片山淳子、加藤紀江、かふぇじーの、(株)魚国総本社京都支社、川坂真也、川戸正司、(財)関西電気保安協会京都支部、北垣せつ子、北村貞人、木下幸子、木村芳子、京菓子舗佐藤、京漬物大こう本店、京つけもの処谷彦、京都産業大学新社会ボランティアサークル、京都トヨタ自動車レクサス北大路、京都PANA-ALC、京都府立総合社会福祉会館、近為、倉橋義謙、上阪禎子、コカ・コーラウエスト(株)、鼓月、小谷澄子、小林尚寿、こもれび庵、サークルにじ、さえずり会、酒井秀夫、佐川せつ子、佐々江温子、佐々木光江、(株)三社電機製作所、塩見章子、柴田慶子、鈴木さほ、住澤勲、橋美知子、高山良枝、竹内治代、田中耕一、田中みゆき、田辺誠子、谷川正雄、谷口敏、塚本慶子、辻謙一、辻良子、辻田里津子、堤育子、テレニシ(株)、点友会、東海和子、永井美知子、中島田鶴、西河郁夫、西村孝文、西村ゆり、日本たばこ産業(株)京都支店、日本キリスト教団西大和教会点字の会、野間赳夫、畑勇子、畑中和男、濱弥生、林晃次、パン工房たまや、馬場康子、光の音符、樋口むつみ、平井操、フォルクス金閣寺店、深尾幸枝、深尾泰司、福中正美、福見久代、藤井綾子、藤田慧子、藤本堅一、藤山和子、古川雅弥、北京亭北大路本店、前田ふじ子、前中知栄、松本すみ子、美内輝子、三浦豊子、三浦博子、三好和夫、メイファ雑貨店、メガネのイノウエ、目黒正子、本草野政雄、森初子、薮佳子、山内幸恵、山下祐嘉里、山田恭子、山本晶、山本早苗、山本順子、湯浅昭次、横山邦子、吉田善次、朗読グループあいあい、和田三重子、渡部隆三、匿名3件 P15  次の通り、後援会費と運営資金寄付金を納入いただきました。会員の皆さまのお名前を掲げ、厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。 (50音順・敬称略) 愛きもの、安達信之、荒木靖子、五十嵐淳・ユキ子、池田寧子、磯岩美都枝、市木益次郎、井村豊彦、植田初子、太田勝美、大坪郁子、岡田めぐみ、小國健一、鎌谷成美、河原畑昇、菊岡信次、北村裕喜子、欅田レイ子、玄田公子、近藤伸光、酒元人四、下山恵美子、杉山ひで子、田中セツ子、塚本慶子、林靖彦、柊茂、飛龍ますみ、藤井則之、三木マスコ、三宅健次、宮崎重道、藪耕三、吉武顕、匿名1件  お正月といえば、白味噌仕立ての「京風お雑煮」と「箱根駅伝」が一番の楽しみです。駅伝では、仲間の思いをタスキに込めて東京〜箱根の10区間を走る選手たちが、お互いを信じ、励まし、ひとつの目標に向かって行く姿はいつもドラマチックで心動かされます。  さて、今回の新人紹介はいかがでしたでしょうか?新しいスタッフを頼もしく感じていただけたことと思います。福祉制度見直しの報道がされる中、今年はどんな年になるのか不安もありますが、より多くの利用者の皆さんに満足していただけるよう、ライトハウス職員一同が心をひとつにがんばらなければと思います。気持も新たに2010年スタートします。        (事務所 北村和子)