点字・音声版の製作の流れについて

様々な情報を得ることは、社会生活を送るうえで欠かせないものです。晴眼者の世界では、各種の印刷物で、様々な情報が提供されますが、視覚に障害のある人には普通の印刷物(ここでは、「墨字」といいます)では情報は届きません。

視覚障害者にお知らせやパンフレットなどの情報提供をする場合、点字や音声にする方法(点訳・音訳)があり、また、ロービジョンの方には、文字を拡大して情報提供する方法等があります。

情報製作センターでは、行政機関や民間企業・各種団体・視覚障害者団体等からの依頼に対応して、点訳や音訳(デイジー版、テープ版)の製作を行っています。
点訳・音訳作業の依頼をされる場合に知っておいて欲しいことを説明します。

点訳の特徴

点字は仮名文字を使います。そこで、墨字の印刷物より多くの文字数になります。例えば、A4版1枚もの(字数1,000字)の墨字文書を点訳した場合、点字ではB5版4ページ(両面2枚)程度となります。

図や表、グラフなどは言葉による説明や数値で示すなどの方法で表わすことができますので、依頼される時に、説明文書などを添えていただけると、早期製作にも役立ちます。

固有名詞や難読漢字・複数の読み方がある漢字は、ルビを振っていただけると助かります。

作業の流れ
パソコン点訳→読み合わせ校正(2回)→製版(原版作成)→触読校正(1回)→プレス(エンボス)印刷→製本→発送

納期は、通常、受注後2週間から1カ月程度です。

料金は、内容や印刷仕様、製本の方法、発送の有無などにより異なりますので、具体的にはお問い合わせください。

音訳の特徴

音声版とは墨字の印刷物を出来る限り忠実に音声化し、音声デイジー版やテープ版として編集したものです。例えば、A4版5枚もの(字数5,000字)の墨字文書を音訳した場合、録音時間は20〜30分程度となります。

図や表、グラフなどは言葉による説明や数値で示すなどの方法で表わすことができますので、依頼される時に、説明文書などを添えていただけると、早期製作にも役立ちます。
固有名詞や難読漢字・複数の読み方がある漢字は、ルビを振っていただけると助かります。

音声デイジー版は原本の体裁通りにページ付け、項目分けなどをしています。
デイジー再生専用機器を使えば、ページ移動、項目移動ができます。

作業の流れ
録音→校正(2回)→CD・テープ作成→CD・テープの確認→複製・装丁→発送

納期は、通常、受注後2週間から1カ月程度です。

料金は、内容や仕様、装丁の方法、発送作業の有無などにより異なりますので、具体的にはお問い合わせください。

その他

発注いただく場合は、墨字冊子のレイアウトを確認し、点訳・音訳資料の体裁を検討する必要がありますので、原稿がほぼ完成の段階で、事前にご相談ください。