落語家で全盲の伯鶴さん、ホームで重傷 ー 阪急電車の対策は十分だったか? ー

はなのぼう 2008年12月20日号
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 12月1日の夜、落語家として活躍中で全盲の笑福亭伯鶴さんが、阪急電車の三国駅(宝塚線の十三の次の駅)で乗ってきた電車に接触して足を折り、脳挫傷で意識不明の大けがをされました。

 三国駅のホームは前の方がかなり曲がっているため、彼が接触した1,2両目あたりは、後ろの車掌席からは電車に近い部分がまったく見えません。停車していてドアを閉めるときには、8両目の車掌用のモニターテレビによって監視されます。しかし、ドアを閉めて電車が動き出すと、モニターはすぐに後ろに去って肉眼だけの監視になり、1,2両目あたりは車掌からはまったく見えないまま電車がスピードを上げていくことになりますが、駅員はいません。伯鶴さんを引っかけた電車は、ホーム上に投げ出された伯鶴さんにまったく気付かずに次の駅へ走り去りました。

 なぜ伯鶴さんが電車に近づいてしまったのかについては、今のところ推測しかできません。伯鶴さんはいつもは中央部のエスカレータ付近に乗っていますが、この日は打合せをした人と一緒に、1両目に乗りました。そして降りてから柱にぶつかってしまった時に、瞬間的に幅の広いホーム中央部の後方と勘違いして、エスカレータへ戻ろうと大きく歩き、実際は幅の狭い1,2両目ホーム端で動き出した電車に接触してしまったのではないか、という想定もされています。なお、伯鶴さんはつきあいで飲酒はしていました。しかし私も彼をよく知っていますが、少々のお酒では影響はほとんどなく、しっかりと判断して行動したと証言されています。

 残念なことは、三国駅にはホームの点字ブロックに、安全側を示す1本の線ブロックが敷設されていなかったことです。これがあると、30センチの点字ブロックが40センチ以上に拡がるので、少し大股で歩く伯鶴さんでもまたいでしまわずにホームの端であることに気付いて接触しないで済んだ可能性があるからです。この凸の1本線の追加は、京都市地下鉄では全国に先駆けて5年も前から設置され、阪急でも、梅田駅などには追加設置されていました。(加藤俊和)

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